感染急拡大の中、五輪突入 「今からでも中止を」各地で
- 2021/8/3
- 東京五輪
緊急事態宣言が出されたもとで、新型コロナウイルス感染が急拡大し、広がる「五輪を中止してコロナ対策に集中を」との声を無視し、東京オリンピックが7月23日開幕しました。
これに対し、「五輪より命が大事」と、都内各地で怒りの声と運動が起きています。
27日の新規感染者数は過去最多を更新する2848人を確認。五輪が開幕した23日の新型コロナの7日間平均の新規感染者数1386人からでも27日時点で約1763人と、127%に急拡大しています。
26日時点で入院患者は2717人、このうち重症者は78人(都基準)、宿泊療養者は1799人、自宅療養者5991人、入院・療養先が決まっていない調整中の人も2324人にのぼり、医療ひっ迫が心配されています。都のモニタリング会議(7月21日)で専門家は、「重症患者及び重症患者に準ずる患者数は高い値で推移している。この状況下での急激な重症患者数の増加は、通常の医療も含めて医療提供体制のひっ迫を招くことから、厳重に警戒する必要がある」と危機感を示しています。
五輪関係者の感染相次ぐ
中止求めツイッターデモも
また、選手やスタッフ、請負業者、報道など五輪関係者の感染拡大も、組織委員会によると累計で137人(7月25日時点)にのぼっています。菅義偉首相や小池百合子知事、組織委員会が繰り返し発言してきた「安全安心な五輪」は、完全に破綻しています。
こうした中、「今からでも五輪は中止に」の声と共に、インターネットのSNS(会員制交流サイト)でのツイッターデモや街頭でのスタンディングなど、さまざまな行動が広がっています。
山添拓参院議員の勝手連「YAMA部」は開会式の23日、新宿駅南口で「#いまからでも五輪中止を」のプラスターをかざしてスタンディングを実施。35人が参加し、注目を集めました。
山添参院議員、原じゅん子都議も参加。山添議員は「救える命も救えなくなるかもしれないと専門家が言っている時に、五輪開催は国民への自粛要請と矛盾したメッセージになる。政府が感染を抑えこむというのなら、今からでも五輪を中止するのは当然です。命より五輪を優先するような政治は変えましょう」と訴えました。「私も反対です」と声をかけていく人もいました。
(東京民報2021年8月1日号より)