区役所移転中止し暮らしの支援を 葛飾区長・区議選 7日投票〈11月7日号より〉

 葛飾区議選(7日投票)は、定数40に対して60人が立候補する多数激戦です。日本共産党は三小田准一(62)、中村しんご(60)、中江秀夫(61)、木村ひでこ(56)=以上現=、樋口まこと(34)、片岡ちとせ(48)=以上新=の6人が立候補し、全員当選で現有5議席から6議席への前進を目指します。

 区長・区議選の最大の争点は、青木克徳区政と与党の自民、公明両党などが巨額の税金をつぎ込んで強行する、立石駅北口の再開発計画と区庁舎の移転建て替えを巡る問題です。

 同計画は、あと37年も使用できる区庁舎を立石駅北口再開発ビルに移転させるもので、その再開発事業は総額931億円が見込まれ、そのうち補助金や区が購入する保留床の費用など、総事業費の約7割、660億円もの税金が投入されます。しかも再開発計画は住民を追い出して強引に進めるもので、住民の大きな反発を招くなど計画は行き詰まっています。日本共産党区議団が実施した区民アンケートでは、区役所の建て替え反対は46%にのぼり、賛成はわずか14・6%でした。

 日本共産党は「区庁舎の移転・建て替えは中止し、命、暮らし最優先の区政に転換を」と主張。PCR検査や保健所体制の強化、コロナ病床の確保、区庁舎建て替え基金の一部を活用した暮らしと営業の支援、小中学校プールの廃止撤回、学童保育の増設、学校給食費の無償化を訴えています。

 共産党区議団はこれまで、高齢者施設・保育施設の定期PCR検査の拡充、国や都の協力金に区独自の協力金の上乗せを求め、実現。また、国民健康保険料の引き下げや子どもの保険料廃止を繰り返し独自の条例や予算組み替えで提案する中で、就学前までの半額が来年度から実施されることになりました。

 日本共産党は選挙戦で「全員当選で6人の区議団が実現すれば、区民の切実な要求をさらに前進させることができる」と訴えています。区議選には、自民党が現有10議席(前回当選12)から14議席への大幅増を狙い、公明党は現有9議席の確保を目指しています。他に立憲民主党から3人、生活者ネット1人が立候補しました。

区長選は現新一騎打ち 共産党はうめだ氏を支援

 区議選と同日投票で行われる区長選は、共産党が支援する前区議で新人の、うめだ信利氏(59)と現職で4期目を目指す青木克徳氏(72)=自民、公明推薦=の一騎打ちです。うめだ候補は、多額の税金がつぎ込まれる再開発計画の見直しを主張。区庁舎移転計画についても、「立石駅北口再開発事業を進めたいという思いから区役所の再開発ビルへの移転計画が始まっている。多くの区民が疑問に思っている」として反対しています。

(2021年11月7日号より)

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