「事故から目を背けるな」住民、専門家 外環問題で緊急シンポ〈1月30日号より〉

 2010年10月から連続する、調布市内での地表陥没・巨大地下空洞の発生事故で中断していた、東京外環道工事の再開が事業者から公表され注目が集まる中、17日に調布市文化会館で「外環問題を考えるシンポジウム」が開催されました。「外環問題被害住民連絡会」と「調布陥没事故原因究明ワーキンググループ」が主催。住民・事業者・中立的立場の専門家が集い、事故の原因や対策などについて意見を交わそうと企画したものです。

 当日は事業者であるNEXCO東日本、同西日本、国土交通省は欠席。大阪大学の谷本親伯ちかおさ・名誉教授や名古屋大学の浅岡顕・名誉教授が会場参加した他、オンラインで地盤工学の専門家らを結びながら行われました。

 事故を引き起こした原因を検証し再発防止策を公表した、NEXCO東日本の東京外環トンネル施工等検討委員会有識者委員会での資料などをもとに、多方面から検証されました。また、専門家が住民の疑問に答えるなど、活発な議論が交わされました。

シンポジウムで議論を交わす専門家と住民ら=17日、調布市

 谷本名誉教授は「トンネル工事にかかわってきた専門家としてこの件から目を背けることはできない」とし、「事業者の出している資料で検証するならば、事故を引き起こしたとする地盤の緩みは、シールドマシンに使用した気泡剤に原因がある。添加剤をベントナイト(鉱物系の粘土の一種)にすれば起きなかったと思われる」と発言。気泡は体積が1日で縮小するために事故が起きたと推察しました。また「リニア高速新幹線などの工事にも影響を及ぼす」と語りました。

 浅岡名誉教授も資料が少なく、想像の範囲と前置きしつつも「気泡シールド工法が原因」と述べました。さらに両者はベントナイトを用いると産業廃棄物処理が必要になると指摘し「気泡シールド工法にこだわったのは、手間とコストと住民の安全を天秤にかけたのか」と、批判しました。シンポジウムには日本共産党、立憲民主党などの地方議員も多く参加しました。

(東京民報2022年1月30日号より)

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