【書評】治療現場から向き合う盗撮 『盗撮をやめられない男たち』 斉藤章佳 著〈11月21日号より〉

 「男たちはみんな盗撮魔」と誤解しそうな書名ですが、まじめに盗撮問題と取り組んでいる本です。

 まず、盗撮とは「当人の許可なく、身体や下着などを撮影すること」。検挙件数は3953件(警視庁、2019年)と10年前の2倍以上になっています。痴漢の検挙件数(同)は2789件で2007年をピークにわずかに減少していますが、盗撮は増加しているのです。「気がつかない」「訴えない」ことも多いことからいずれも氷山の一角とみられています。盗撮は痴漢と並ぶ二大性犯罪なのです。

扶桑社 2021年 1600円+税 さいとう・あきよし 1979年生まれ。精神保健福祉士・社会福祉士。薬物、性犯罪などさまざまな依存症問題に携わる

 自分が知らないうちに盗み撮りされた画像や動画が、インターネットにアップされ不特定多数の目にさらされることの恐怖や気持ち悪さは計り知れません。これらは削除も回収も事実上不可能です。盗撮は大切な「自尊心」や「安全な生活の感覚」までも盗み取られると被害者は訴えます。

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