2000坪のつつじ苑に100種3000株のつつじが咲き競い、実に見事。赤、白、ピンクと彩りも鮮やかだ。花は、早咲きから遅咲きと移り変わり、文京つつじ祭りの期間中(5月6日まで)楽しめる。
平日でもたくさんの人が訪れ、つつじよりも人の方が多いのでは、と思うほど。入り口には甘酒茶屋、社殿脇から裏手まで、植木市や露店が連なる。日曜、祝日には境内で、権現太鼓や演芸も行われる。
一歩鳥居の外に出れば、そこは谷根千。どの路地に入っても下町らしい風情や情緒が味わえる。せめて駅まで、方向だけ決めての路地裏散歩と決め込みたい。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2015年4月12日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します