【健康コラム】日本のコロナ死者 公表の6倍、11万人の推計 検査なしで有効な対策できない〈4月24日号より〉
- 2022/4/13
- コラム・オピニオン
事の始まりは原因不明の肺炎の広がり、疫病か。
新型コロナウイルス感染症、これが正体でした。
ウイルスは変異を繰り返し、置き換わっては感染拡大です。置き換わりが進む新変異株BA.2の感染力はオミクロン株の1.4倍、病原性も強い可能性ありです。(bioRxiv 2022.2.14)
関心がロシアのウクライナ侵略に置き換わろうと疫病対策は時の政権の重要な政のはず。流行1~6波の問題を検証し、7波への対応が必要です。急いで。
1人の命も大事だから。
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コロナ感染で命を失う。
その死亡統計は重要で疫病対策決定の基礎です。
というので国と地域191/行政区252の実際の死亡数(超過死亡)の推計(2020.1.1-2021.12.31)です。(Lancet 2022.3.10)
結果は衝撃的で、全体の超過死亡数はそれぞれ政府公表の死亡数の3倍に。
日本の推計もあり、超過死亡数は111,000人。厚労省公表の死者数18,385人の6倍、エエッです。
(米、仏、英など先進国は政府公表数と超過死亡数の差が1倍前後で小さい)
この国の時の歴代政権は正確な死亡数を把握できてないまま、感染状況もわからず、あれこれの対策を決定していたんだねえ。
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あれこれ策は思い付き、自己責任を強調し、救える命も救えない。反省なし検証なしなりゆき任せです。
感染症対策の原則は検査して隔離、いまも昔もそう。原則を外し、検査拡大すれば医療崩壊するのだと検査制限(参院予算委公聴会 2020.3.10)したり、検査なしでみなし感染(厚労省 2022.1.24)にしたり。
不十分さを十分にするのが政治の仕事、元前首相は関心薄く、岸田首相は聞く耳持つといって動かず。
“検査なしで感染状況わからず、適切な対応もできない。対策が有効かもわからない”(Our World in Data) (上野敏行)
(東京民報2022年4月24日号より)