市は早期に真相究明を 府中市官製談合 市民が監査請求提出〈2022年4月24日号〉

 府中市が発注した公共工事をめぐる官製談合・贈収賄事件で、市民団体「府中市官製談合を追及する市民の会」を始めとする市民28人が13日、同市監査委員に住民監査請求を提出しました。

 監査請求の対象としたのは、2020年に関係者6人の有罪が確定した工事2件と、その前後に行われた2件の関連工事。市民らは事件に関与した6人と高野律雄市長に対し、損害賠償を求めるとともに、関連工事における不正行為の有無を調査し、事実の明確化を求めています。

住民監査請求の提出後、記者会見で事件の経緯などを説明する会のメンバーと弁護士ら= 13 日、府中市

 このうち1件目の談合は2019年8月に実施された四谷さくら公園(2期)拡張整備工事の入札。当時の村木茂市議(自民党)が塚田雅司都市整備部長に入札の最低制限価格を聞き出し、事業者の府中植木に伝達。府中植木は最低制限価格1億1220万4071円(税抜)を9円上回る僅差で落札し、村木市議は同事業者から見返りとして現金100万円を受領しました。

 2件目の入札談合は、同年9月に行われた浅間町1丁目地内道路新設工事。事業者の池田土木が玉川造園と臼井克寿市議(同)を通じ、塚田部長から最低制限価格を入手。最低制限価格5454万8952円(税抜)と同額で落札しました。

 いずれも参加希望者の中から市が指名業者を選考する、公募型指名競争入札を採用しています。

 数日後、落札価格に不審を抱いた市職員が内部調査を進めようとしたところ、塚田部長が情報漏洩を自白。20年6月、談合に関与した塚田部長、市議2人、府中植木、池田土木、玉川造園の各役員、計6人が官製談合防止法違反などで逮捕され、同年12月に有罪判決が確定しました。

 同年10月の公判で検察の質問に対し、塚田部長は加藤雅大市議(同)にも漏洩した旨を供述しましたが、加藤市議は6月30日、「一身上の都合」によりすでに辞職していました。

関連工事も疑惑視

 会のメンバーは、談合事件に関連する2件の工事も疑問視しています。1件目の入札談合が行われた前年の18年11月に四谷さくら公園(1期)拡張整備工事の入札があり、最低制限価格と470円差で池田土木が落札・受注。会共同代表の甲田直己氏は「四谷さくら公園(2期)の工事と同じ構造」と指摘します。

 2件目の浅間町1丁目地内道路新設工事は談合疑惑の捜査中にも関わらず、2900万円超の追加工事を市長名で発注。会は「追加工事の規模からして、本来なら別途入札等による対応を取るべき」と主張します。

 この間、市民に談合捜査の事実は知らされないまま市長選が行われ、20年1月に高野市長が3期目の当選。同市長が立候補を表明した際、談合当事者の村木市議が選対本部長を務めており、会共同代表の漆原みつほ氏は「市長は村木元市議が談合当事者と承知の上で、市民に隠して選挙をした。選挙自体の正当性が問われる」と憤ります。

 代理人の吉田健一弁護士は、「適正な契約が行われたとは言えない実態に、メスを入れるべき。(市が)あいまいにしようとする動きがあるなら許さない」と強調。会共同代表の村山正之氏は「(5回の公開質問状と2回の陳情など)市長に質問を重ねてきたが、(談合の再発を防止する)対策をつくるための現状認識、調査が不十分。まじめに追及しようとしない市の姿勢が見える」と発言。甲田氏は「市長も市議会も警察任せ。地方自治法の第100条に基づく百条委員会も設置しない。そこで今回、第242条の規定による住民監査請求に踏み切った」と語りました。

 会は一連の問題に関する事実を市民に知らせ、2023年の市議選、24年の市長選で市民による厳正な審判が下されることを望んでいます。

〈2022年4月24日号〉

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