檜原村 都民の水源を汚すな 産廃施設計画撤回求めデモ〈2022年6月12日号〉

 檜原村にもちあがった産業廃棄物焼却場の建設計画に反対するデモ行進が4日、事業者の比留間運送の本社がある武蔵村山市で初めて行われました。住民の他、自然豊かな村を訪れる登山者やトレイルランナー、サイクリングを趣味にする人など、約100人が参加。「檜原村に産廃処理施設はいらない」「都民の水源を守ろう」などとアピールしました。

 計画される焼却場は、高さ45㍍の巨大な煙突を備えた施設で、24時間稼働1日96㌧、年間最大3万5000㌧の汚泥や廃油などの産廃を焼却します。事業者から都に対し設置認可申請が出されており、今年12月頃には結果が出ると見られています。

比留間運送の中間処理工場前を通りながら抗議の声を上げるデモ参加者= 6 月4日、武蔵村山市

100年後に自然残そうと

 建設予定地とされる同村人里(へんぼり)地区は100年後の子孫に豊かな自然を残そうと、植樹や自然環境の整備を行う「もみじの里」活動が取り組まれ、春のシダレザクラや秋の紅葉のライトアップが有名で、多くの観光客が訪れます。また周辺には山岳公園「檜原都民の森」があり、尾根道にはハイキングコースが整備されるなど、ハイカーやサイクリストのメッカともなっています。

 デモ参加者は「自然は宝、守るぞ」「村民の声を聞け」などの思いを書いたプラカードやゼッケンでアピール。住宅から出てきて手を振る人や、スーパーの買い物客が署名に応じるなど、注目を集めました。

 デモには、人生で初めてデモ行進に参加したという人が多く見られました。ロードタイプの自転車を押しながら参加した女性(東村山市)もその一人。「サイクリングや川遊びで檜原村にはよく行きます。こんな美しいところはないです。住民の声も聞かず、もうけのために何をしてもいいというのはおかしい」と声を強めました。トレイルラン歴10年という男性(54)=東大和市=も初めて。「人里にもよく走りに行きます。本当にいいところです。素敵なシダレザクラが守られるか心配です」と語りました。

村民の半数が反対署名

 計画をめぐっては、自然災害がきっかけで都民、神奈川県民の水源地が汚染される恐れや、村の主産業である観光への打撃、過疎化を止めるための移住計画に逆行するなどとして、地元和田自治会が提出した建設反対の請願署名は、3月本会議で採択。その後も署名は広がり5月9日現在、村内では人口2000人の約半数、全体で2765人分の請願署名が集まり、5月10日に都と村、各議会に提出されました。

 和田自治会役員の吉本昴二さんはデモ行進後の取材に「比留間運送は住民説明会でいくら住民が反対しても造りますと言い切り、大きな反発につながりました。村の合併問題の時ですら冷静だった村が、デモを初めて行うぐらい大騒動になっている。デモには予想以上の人が集まってくれた。建設撤回につなげたい」と語りました。

〈東京民報2022年6月12日号より〉

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