東京外かく環状道路のトンネルを掘り進めるシールドマシンが、練馬区大泉町で事故を起こし工事が停止した問題で5月31日、日本共産党の宮本徹衆院議員が事業者である国土交通省とNEXCO東日本(高速道路会社)に聞き取りを実施。里吉ゆみ、とや英津子両都議と沿線自治体議員、住民が参加しました。
今回の事故も調布市に続きNEXCO東日本の施工によるものです。事故は大泉ランプと本線の合流区間であらかじめ設置してある地中壁(幅20㍍、深さ28㍍、厚さ1㍍)とシールドマシンが接触し、シールドマシンが損傷したとホームページで公表されています。
事故の原因についてNEXCO東日本は「設計時におけるCAD(コンピューターによる製図)での単純ミス」と説明。地中壁は土留めの役割の物で、それを避けてトンネルが掘削されるべきであったのを、「図面を重ねる時に中心線が90㌢ずれたために、シールドマシンが地中壁を削った」といいます。
同席した元設計事務所職員は「通常CAD製図で図面を重ねる時には、中心線を合わせなければエラーメッセージが出るなど異常が表示されるはず」と首をかしげていました。
また、住民の「図面を見れば施工前におかしいことに気づくはず。チェックはきちんとしたか」という問いに、国交省は「渡された図面は大量であり、全部をチェックしていない」と回答。管理体制のずさんさが露呈しました。