6月30日ころ行われる大祓い、夏越しの祓(なごしのはらえ)は、茅の輪をくぐり健康で無事に過ごせるように願って行われる。亀戸浅間神社の茅の輪は、直径365cm、太さ30cm、外周12m。関東一の大茅の輪。一年にちなんだ大きさだ。亀戸9丁目の亀盛会の人たちが、旧中川の河川敷の茅で作る。
夕刻になると、続々と近所の人たちが集まり神社の外まで列ができる。提灯に灯がともされ、高層マンションに囲まれたこの神社は、懐かしい鎮守様のようになる。茅の輪を初めゆっくり8の字を描くように回っていた子どもたちは、跳ねるような勢いで茅の輪を回り出した。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2015年6月28日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します