参議院選挙の東京の結果について 日本共産党東京都常任委員会〈2022年7月24日号〉

 第26回参院選が 7月10日投開票で行われました。選挙結果について、日本共産党東京都委員会常任委員会が12日に出した声明を紹介します。(中見出しは編集部)

一、参院選において、日本共産党は、大激戦・大接戦の東京選挙区(定数6)で、山添拓氏が68万5224票(得票率10.9%)を得て、3位で再選を果たすきわめて重要な勝利をおさめました。大激戦を制し「オール沖縄」のイハ洋一氏の議席も守り抜くことができました。比例代表選挙では、議席と得票を後退させるたいへん残念な結果となりました。

 日本共産党をご支持いただいた都民のみなさん、わが党の前進のために、昼夜をわかたずご協力くださった支持者、読者、後援会員・後援会ニュース読者、サポーター、市民ボランティア、党員のみなさんに心からの敬意と感謝を申しあげます。

 東京都委員会は、中央委員会常任幹部会声明(7月11日)を踏まえ、選挙戦の総括をしっかりとおこない、今後のたたかいにいかしてゆく決意です。

9区9市では1位・2位に

 一、東京選挙区では、知名度の高い有力候補を含む34人が立候補し、しのぎを削るたたかいが展開されました。

 山添拓候補が、「当落線上で最後の1議席を僅差で争う」という事態であることを知らせ、「国会になくてはならない」議席を守り抜こうと呼びかけました。これにこたえて猛奮闘が広がりました。比例代表選挙と結んで、山添拓参院議員の議席の値うちと魅力を大いに語り、街頭での勢いを示す宣伝の強化や全都後援会ニュースを力にした「折り入って」の働きかけ、ネット・SNSを活用した必死の押し上げが広がりました。若い世代を中心に、各地でボランティアの呼びかけに応えた方々の空前の奮闘が繰り広げられました。

 この結果、メディアの出口調査で示されたように、有力候補者の中で無党派層からの得票は山添候補が第1位となりました。女性の中でも第1位という報道もありました。中野区・清瀬市では第1位、8区8市で第2位でした。

力関係の押し返しに至らず

 一、比例代表選挙は、全国で361万8342票(得票率6.8%)で、田村智子氏、にひそうへい氏、いわぶち友氏の3議席にとどまり、日本共産党の議席は選挙区とあわせて4議席(改選6)に後退しました。

 東京では、得票58万9421票(得票率9.3%)を得ました。昨年総選挙比で、比例得票数8万余票減・得票率1.1ポイント減、前回参院選比で、比例得票数6万余票減・得票率2.0ポイント減となり、自公及び補完勢力との力関係を押し返すには至りませんでした。

 一、論戦では、平和と暮らしの2つの大争点で、日本共産党の政策提案を示し、自民・公明・維新など平和と暮らしを壊す「翼賛勢力」を追い詰めました。

 平和をめぐっては、「軍事費2倍でいいのか」「憲法9条を変えていいのか」などと正面から問いかけ、大軍拡と改憲にきっぱり反対しつつ、憲法9条を生かして東アジアに平和を築く「外交ビジョン」を示し、攻勢的に訴え抜きました。暮らしの問題では、物価高騰から暮らしを守り抜く立場を明瞭にし、弱肉強食の新自由主義経済を終わらせ「やさしく強い経済」の実現めざし、消費税の5%への減税、大企業の内部留保課税による中小企業支援と一体にした最低賃金1500円へのアップなどの一連の政策提案を示し、反響を広げました。教育・社会保障の充実、ジェンダー平等、気候危機打開などの提案も注目を集めました。

 日本共産党の訴えは、国民多数の願いや利益にかなうものであり、若い世代を含むこれまでにない新しい方々への共感を大きく広げうるものと確信します。

草の根からの声で改憲阻止

 一、参院選の結果を受けて、岸田首相は「できるだけ早く(改憲)発議をしたい」と言及しているだけに、9条改憲阻止のたたかいの発展が急務になっています。草の根からの運動を起こし、改憲勢力を世論で包囲するたたかいを広げなければなりません。

 私たちは、選挙戦で訴えた公約、政策の実現のために、国会内外の共同を広げ、要求実現のたたかいをいっそう強化します。同時に、党づくり・党活動の面でも、日本共産党が首都・東京でふさわしく役割を発揮できるように、党の自力強化・党勢拡大、世代的継承のとりくみで新たな前進をきりひらく決意です。

 希望ある新しい政治の実現のために、ひきつづきお力をおかしいただくことを心から訴えます。

〈東京民報2022年7月24日号より〉

 

関連記事

最近の記事

  1. 同性婚に対する党の方針を示す、(左から)立憲、共産、自民、公明、維新の代表者=22日、千代田区 …
  2. 杉並区 予算案を可決  杉並区議会は18日、岸本聡子区長が提案する2024年度一般会計当初予…
  3. 1面2面3面4面 【1面】 全盲の学生 「自分の力で通学したい」 大学前に音響信号ついた…
  4. 日本記者クラブで講演=3月19日、千代田区  新たな任務にたくさんの激励、期待の声をいただい…
  5.  自民党の裏金問題をめぐる衆院政治倫理審査会に18日、下村博文元文部科学相が出席しました。下村氏は…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

Instagram

#東京民報 12月10日号4面は「東京で楽しむ星の話」。今年の #ふたご座流星群 は、8年に一度の好条件といいます。
#横田基地 に所属する特殊作戦機CV22オスプレイが11月29日午後、鹿児島県の屋久島沖で墜落しました。#オスプレイ が死亡を伴う事故を起こしたのは、日本国内では初めて。住民団体からは「私たちの頭上を飛ぶなど、とんでもない」との声が上がっています。
老舗パチンコメーカーの株式会社西陣が、従業員が救済を申し立てた東京都労働委員会(#都労委)の審問期日の12月20日に依願退職に応じない者を解雇するとの通知を送付しました。労働組合は「寒空の中、放り出すのか」として不当解雇撤回の救済を申し立てました。
「汚染が #横田基地 から流出したことは明らかだ」―都議会公営企業会計決算委で、#斉藤まりこ 都議(#日本共産党)は、都の研究所の過去の調査などをもとに、横田基地が #PFAS の主要な汚染源だと明らかにし、都に立ち入り調査を求めました。【12月3日号掲載】
東京都教育委員会が #立川高校 の夜間定時制の生徒募集を2025年度に停止する方針を打ち出したことを受けて、「#立川高校定時制の廃校に反対する会」「立川高等学校芙蓉会」(定時制同窓会)などは11月24日、JR立川駅前(立川市)で、方針撤回を求める宣伝を21人が参加して行いました。
「(知事選を前に)税金を原資に、町会・自治会を使って知事の宣伝をしているのは明らかだ」―13日の決算特別委員会で、#日本共産党 の #原田あきら 都議は、#小池百合子 知事の顔写真と名前、メッセージを掲載した都の防災啓発チラシについて追及しました。
ページ上部へ戻る