共産党100年 抑圧と戦うバトンを未来に 参院選で3期目当選 田村智子さんに聞く〈2022年7月31日号〉

 参院選(10日投開票)で、日本共産党の比例候補として、東京、神奈川、千葉、山梨の4都県を活動地域にたたかった日本共産党の田村智子さんが3期目当選を果たしました。選挙戦でどんな訴えに共感が広がったかや、共産党が創立100年を迎えたもとでの今期の活動への決意などを聞きました。

 ―参院選結果は東京では山添拓氏が当選する一方で、比例は全国で5議席から3議席への後退でした。選挙結果全体をどう受け止めていますか。

「客観的には岸田政権は深刻な行き詰まりを迎えている」と話す田村さん=撮影・田沼洋一

 東京、神奈川、千葉とあいさつでまわって、どこでも「政策や訴えが届けば共感が広がる」という感想が、共通して聞かれました。私自身もそう感じています。

 政策にそういう力はあったけれど、圧倒的に届いていない。比例の得票数が昨年の衆院選より減っての2議席減で、力不足を痛感しています。

 私たちの手が届いていない有権者に、どう共産党の政策を届けていくか。それに挑戦していかなくてはと思います。

 国会議員団としては現職2人が抜けたことは、大きな痛手です。みんなで2倍、3倍頑張ろうと、決意を固めています。

共産党の外交に「納得」と声が

 ―選挙戦中の反応や反響が大きかった訴えは?

 戦争を起こさないためにどうするか、日本共産党がやってきた外交を訴えたことに、強い関心が寄せられました。

 尖閣諸島をめぐっても、歴史の事実と国際法に照らして、日本の領土だと明らかにして、日本政府にも中国政府にも冷静な話し合いを求めてきました。しかし、日本政府は話し合いにまったく取り組まず、対立をあおり軍拡一辺倒です。

 このことを指摘した演説に「外交というのは、そういうことなんですね。納得しました」との感想も各地で寄せられました。

 暮らしの問題では、消費税減税や最賃引き上げとともに、奨学金問題で反響が強かったですね。2016年に、給付制奨学金がないのは日本だけだと国会で追及したことを紹介して「奨学金は返さなくて良いのが世界の当たり前」と話すと「そうだ」と共感の声が世代を超えてあがりました。

 論戦と運動で政治は動くともっと伝えて、暮らしの要求に応えていきたいです。

 ジェンダー平等では「誰を好きになるか、どんな家族をつくるかは、自民党や国家が押し付けるんじゃない。私が決める、あなたが決める」という訴えに熱い反応がありました。選挙戦中、自民党の会合で、性的少数者に対する差別的な内容の冊子が配られたことが明らかになり、「許せない」と、怒りが広がっていったことも感じます。

ネットとリアルの相乗が

 ―東京では山添さんに、幅広い市民や著名人からの応援が広がりました。

 投票日の翌日夕方に、急きょ行った報告街宣にも選挙本番並みに人が集まって驚きました。山添グッズや「憲法が希望」の横断幕を持って、すごい熱気でした。

 演説後、真剣な顔をして「私はこれからどうしたら良いでしょう?」と話しかけてきた女性がいたんです。選挙直後に「私は何をしたら」と聞かれたのは、初めての経験です。そのやりとりを聞いていた別の人からも「国会の外にいる私たちが、頑張らないといけませんね」と話しかけられました。

 今回の選挙は、インターネットで山添さんの質問動画などを見て、「この人を落としてはいけない」とネット上でつながっていた人たちが、路上に出てきて自発的な行動をしてくれた、それが大きな力だったと感じています。集まった人が、またネットで拡散することで、さらに運動が広がる。ネットとリアルの相乗効果を感じます。

 全国でも、学生や若い世代のがんばりが希望として見えています。さらに新しいつながりをどう広げるか、皆さんと挑戦したいと思います。

 ―選挙後の7月15日、日本共産党は100周年を迎えました。

 私自身の党での活動は36~37年なので、100年のうち、3分の1以上が私の歩みと重なるんだな、と感慨を覚えました。

 今年の初めに、インターネット企画(東京民報社後援)で伊藤千代子(戦前の日本共産党の活動家)を語る対談をやってもらったことが、この100年を考える、良いきっかけになりました。

 共産党が創立したのは、富国強兵で資本主義の矛盾が深刻に広がった時代でした。ストライキや普通選挙権の運動が広がるなかで、抑圧とたたかう政党として日本共産党が誕生したのです。

 私の党員としての歩みも、その時々の理不尽や抑圧とのたたかいでした。

 時々の運動で要求実現には至らないことが圧倒的に多い。消費税も、安保法制も、世論を議会内の力関係で押し切られることが多くあります。それでも屈しない、未来をあきらめない。それが、共産党が一貫してつむいできた歩みであり、受け継いできたバトンで、私の人生もその中にあると思うようになりました。

 現実は簡単には変えられなくても、変えようという生き方をする、それ自体が希望。苦しい現実が多々あるだけに、100年の節目に、そういう希望を伝えられたらと思いますね。

政権は深刻な行き詰まりに

 ―今期の活動への決意をお願いします。

 客観的には、岸田政権は深刻な行き詰まりを迎えています。

 安倍元首相の国葬をめぐっても反対の声が強くあるなかで、閣議決定しました。安倍氏には内政や外交で大きな功績があるから、という理由です。

 アベノミクスの異次元の金融緩和が、異常円安を招いているのに、その経済政策を「大きな功績」としてしまえば、岸田政権はそこから抜け出せなくなります。

 外交も同様です。中国など隣国と話し合いではなく、敵基地攻撃能力だと言って相手を敵視し分断する、これでは行き詰まりは必至です。

 経済でも、外交でも、私たちが参院選で掲げた政策は希望を示せる。まさに大きな攻め時、私たちの出番です。論戦で攻め込み、様々な要求運動を繰り広げたいと思います。

〈東京民報2022年7月31日号より〉

関連記事

最近の記事

  1.  東京電力福島第一原発事故で被災し、国や東京電力に対して責任の明確化と損害賠償などを求めている全国…
  2. 記者会見でスピーキングテストの入試活用の中止を訴える保護者と英スピ議連の都議=11月24日、都庁 …
  3.  東京都は11月24日、2023年度の国民健康保険料について、国の仮係数を受けて一般会計から独自繰…
  4.  東京都交通局は11月25日、都営大江戸線に女性専用車を来年1月18日から導入すると発表しました。…
  5. 京王電鉄に要請内容を伝える参加者=11月18 日、多摩市 日本共産党の吉良よし子参院議員と米…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

ページ上部へ戻る