「政治変える」仲間と 駆け抜けた参院選 気軽に参加、発信の場に 〈2022年8月7日・14日合併号〉

YAMA部メンバー座談会

▲音声読み上げ

 参院選(7月10日投票)の東京選挙区(改選数6)では、3位で再選を決めた日本共産党の山添拓さんの街頭演説に、多くの若い人たちが駆け付けるなど、幅広い応援が広がりました。山添さんを応援する市民勝手連「YAMA部」メンバーの、土屋明日香さん(仮名)、長迫貴子さん、藤田力さんが、山添さんと選挙戦を振り返り、語り合いました。

当選を決めた直後、山添さんと「ヤマポーズ」で喜び合うYAMA部メンバー=7月10日、千代田区

―自己紹介を兼ねて、YAMA部に参加した経緯や、今回の選挙の感想をお願いします。

 藤田 2016年からYAMA部に参加しています。普段は国民救援会の都本部で活動しています。今年に入ってからYAMA部の憲法カフェを3回、開き、みんなで知恵を出し合って準備してきました。選挙中は、宣伝グッズの運搬、撤収をやったり、マイクを使えなくなる午後8時以降の「こんばんは宣伝」で「本人」ボードを持つ役などをやっていました。

 長迫 私はコロナ禍で国会中継を見るようになって、山添さんの質問に感銘を受けました。自分は政治と遠い距離にいると感じていたところから、YAMA部の活動に参加し出しました。本格的に参加したのは、今回の山添さんの選挙からです。何とか選挙戦を、駆け抜けられて安心しています。

 土屋 私は会社員をしています。2021年10月の衆院選の時に、YAMA部のスタンディングに初めて行って、そこで初めて山添さんとお話しました。すごく気さくで、政治家の方としゃべるのは初めてだったので、びっくりしました。山添さんに「プラスターを持ってみますか?」と勧められて(笑)、飛び入りでやって、それが面白かったので、そこからちょこちょこ、参加している、新参者です。

 ―山添さんは、今回の選挙戦とYAMA部の活動を振り返って、どんなことを感じられますか。

 山添 選挙中、YAMA部のみなさんが各地の街頭演説に来て、その場の空気を明るくするような、エネルギーを発揮してくれました。YAMA部のテントを立てて、グッズ販売をしたり、横断幕やプラスターを掲げたり、タオルを身に付けたり。若い世代が多いYAMA部が各地の宣伝を活気あるものにしてくれたし、他の参加者を励ましてくれました。

 それぞれの参加の経緯の話にもあったように、私の選挙の時だけでなく、日常的に活動を積み重ねてきたことが特徴的です。

 年に数回、国会報告会を開き、災害時の救援募金や、ウクライナ侵略抗議のスタンディングにもYAMA部として取り組みました。一緒に政治を変える、社会に働きかける、そういう取り組みをしてきた仲間と選挙戦を駆け抜けて、勝利をつかむことができた。本当にうれしく思います。

チラシ配る人で「飽和状態」も

選挙戦最終日の街頭演説ではYAMA部のプラカードが林立する場面も=7月9日、有楽町駅前

 ―山添さんは3位での当選でした。

 長迫 正直、まさか3位とは。ビックリしました。「最後の1議席」と思って、最後の最後まであきらめなくて、本当に良かったと思います。

 藤田 私も連日、新聞で5位、6位、7位という報道を見ていましたし、事実、そういうものだと受けとめていました。ただ、投票日間近の数日間は、反応が出てきて、行けそうじゃないかなという気持ちもあったのですが、最後まで気を抜かずに、と取り組みました。

 山添 私も後から言われて、なるほどと思ったんですが、野党候補のなかで最初に当確が決まったのが、私だったんですね。最後の一議席を僅差で争うというところから、押し上げてもらった。その勢いが、本当に強かったということだと思います。うれしいですし、本当に感動しました。

 3位ですが、私の得票が68万5224票で、次点(7位)の維新の会の候補が53万票余りですから、約15万票の差の中に5人がひしめき合っています。15万票というのは、東京の有権者数1150万からすれば、1%少しという値です。ほんの少しの差でひっくり返る僅差の激戦でした。

 共産党は比例で、残念な後退でした。昨年の衆院選以降の野党共闘と共産党への攻撃、ウクライナ侵略を利用した大軍拡路線と改憲の動きという厳しい情勢のなかで、東京で幅広いみなさんと押し返した、そういうたたかいだったと思います。

 ―選挙中に、応援の広がりを感じたエピソードがあれば教えてください。

 土屋 チラシを配っているときなどに、配る人が多くて飽和状態みたいになっていて(笑)、もう立つところがない、みたいになった日もありました。YAMA部のテントにいたら、目の前にいた男性が、「自分にも何かできることないですか」と話しかけてくれたり。「チラシ配ったり、プラスター持ったりしてみますか?」って聞いたら、すぐにやってくれて。うれしかったですね。

 藤田 こんばんは宣伝の参加人数を数える役もやっていました。回を重ねるごとに50人が80人、100人、200人と広がっていきました。

 山添 演説の終了後に、あいさつにまわると、中盤から終盤、期日前投票で「投票してきましたよ」だけでなく、「いま、家族や友人に広げています」と言ってくれる方が多くなっていったんです。ツイッターで著名人の方などが、応援を表明してくれる動きもありました。さまざまな形で、私への支持を広げようとしてくれる人たちに出会ったことから、応援の広がりを実感しました。

演説の会場が「オフ会」に

オンラインで語り合う山添さんとYAMA部のメンバー

 ―長迫さんは、韓国ポップミュージック「Kポップ」ファンの憲法カフェで、山添さんに出演を依頼したそうですね。

 長迫 昨年、韓国のBTSというグループを好きになったんです。そのファンのグループのなかに、総選挙の時期、ごく一部なんですが、選挙に行こうよとか、日韓の歴史のことを考えずに韓国のアーティストのことを楽しんでいるのはおかしいんじゃないの、と言っている人たちがいて。

 ―すごいですね。

 長迫 衆院選が終わって、日本国憲法を変える動きが加速するんじゃないかということで、何度か憲法カフェを開きました。そのゲストに国会議員で弁護士の人が来てくれたらうれしいよね、という話があった時、「次で改選の山添さんは?」という声が出されて。

 それ、やりたいな、と思いました。支持の輪を広げるには、敷居をもっと低くしたいと思っていたので。それで、山添さんに打診をしたんです。

 山添 参加して楽しかったですね。限られた時間の中で、憲法はそもそもどういうものかということから、自民党の改憲案のこととか、いろんな角度の質問があって、すごく準備していただいたんだと思います。

 長迫 初めて政治家と話すという人も、たくさんいました。「偉そう」とか「上からものを言う」イメージが強かったという人が多くて、山添さんのお話は、同じ目線で話されている、市民の声を聞くというのはこういうことなんだ、という感想はけっこうありました。

 山添 ファンの方たちの行動力がすごくて、その後、かなりの人数の方に街頭演説にきて頂いたんです。一人ずつで参加される方もいれば、連れだって参加してそこで初めて面識を持って「オフ会」(オフライン・ミーティング)みたいになっていたり(笑)。驚きでもあり、新しいつながりを得たと感じました。

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