
横網町公園の東京都慰霊堂では、関東大震災と戦災での犠牲者を追悼する大法要が始まった。朝鮮人犠牲者追悼碑の前では、韓国無形文化財の舞踊家、金順子さんの「鎮魂の舞」が舞われている。
1923年の関東大震災の犠牲者は10万5千人。被服廠跡地の横網町公園だけで、3万8千人が、折からの強風下、炎の竜巻、火災旋風で命を落とした。同時に、この震災では、「朝鮮人が暴動を起こした、井戸に毒を投げ込んだ」などの流言飛語が流され、何の罪もない6千人以上が軍、警察、自警団の手によって、虐殺された。9月1日は、震災とともに、平和、友好について考える日としたい。大法要は10時から、犠牲者追悼式は11時から。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2015年8月30日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します