
日本共産党の吉良よし子、山添拓の両参院議員が9日、安倍晋三元首相の国葬中止と統一協会問題の徹底究明を求め、新宿駅西口地下広場でスピーチしました。200人以上が足を止めて耳を傾け、1時間ほどで61人が国葬中止を求める署名に賛同。約40人のボランティアが参加し、ビラ配りなどを行いました。
会場に設置したモニターに、前日に行われた国葬をめぐる閉会中審査での同党の仁比聡平参院議員による質問動画を流しながら、両氏が解説を交えつつスピーチを展開。山添氏は、旧統一協会と自民党との癒着が政治や選挙をゆがめてきた実態に言及。自民党は「協会が生み出してきた被害を拡大した責任がある」と力説し、岸田文雄首相の答弁について「協会との関係を絶つというが、何が問題で何を反省するのか、はっきりと答えなかった」と述べました。
吉良氏は「(旧統一協会は)安倍元首相との関係も深かったと言われている中で、問題究明もないまま当人の国葬を行う。どう考えてもあり得ない」と憤りました。
仁比氏による「安倍元首相と統一協会との関与を不問に付して国民の信頼回復などあり得ない」「やるべきは国葬ではなく、徹底した調査」という質問に吉良氏は同調し、地方議員にも旧統一協会との関わりがあることを指摘。地方議会で「選択的夫婦別姓や同性婚に反対する意見書を出し、可決させている。大問題だ」と声を上げました。
岸田首相は国葬について「故人に対する敬意と弔意を国全体として表す儀式」と表明しつつ、閉会中審査では「国民一人一人に弔意を強制的に求めるものではない」と答弁。仁比氏は「国民主権の日本で国民が入らない〝国全体〟はあり得ない」と訴えました。