百花園は、江戸時代に骨董商の佐原鞠きく塢うが花の咲く草花鑑賞のため「民営の花園」として造った。文人墨客が好んで集ったという。名前の由来も、「四季百花が乱れ咲く園」からといわれる。1年を通じ、花は絶えることは無く、いつ来ても美しい花に心癒やされる。
秋は、なんといっても萩のトンネル。よく手入れされた30メートルの萩のトンネルをくぐりぬける。一方通行なのだが、あまりの見事さで、また、入り口の方に引返したりする人も。園内は秋の花々で一杯。
9月17日から10月2日まで「萩まつり」が行われ、土日には、新内流しや茶会も楽しめる。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2016年9月25日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します