東京地評が争議支援総行動 解雇・差別を許さない 〈2022年9月25日号より〉

 東京地方労働組合評議会(東京地評)は15日、労働争議の早期解決のために、争議支援総行動を実施しました。朝から14件の労働争議の全面解決と、「憲法をくらしと職場に活かそう、不当解雇・差別・ハラスメントは許さない」などのスローガンを掲げて、社前宣伝や要請行動などを行いました。併せて東京都労働委員会(都労委)、中央労働委員会(中労委)、東京地裁にも要請しました。行動には労働争議の当事者のほか、支援者なども多く駆けつけました。

IBM本社前での統一行動で声をあげる総行動の参加者=15日、中央区

 昨年12月31日、建て替えを理由に一方的に閉院された多摩市の一般財団法人愛生会厚生荘病院(湖山泰成理事長)を統括する中央区銀座の湖山医療福祉グループ本部前にも、多くの医療従事者や支援者が集まりました。

 「厚生荘病院の周辺では医療の空白が起きています。地域の住民からは、厚生荘病院の再開を望む声が上がり続けています。地域で唯一の内科クリニックもなくなり、身近な診療所が皆無になりました。早期再開が重要です」との住民の切実な声が響き、通行人の足が止まりました。

 医療の現場で奮闘する労働者は、「多摩市内で医療の中核を担ってきた病院が閉鎖された影響は大きい。コロナ禍で大変な中、患者さんや住民はどれだけ不安な思いをしたのか。医療従事者は励まし合って頑張ってきた。こうした思いを踏みにじる行為は許されない」と訴えました。

 厚生荘病院では労働組合員10人は配置転換もなく、一方的に解雇され都労委や司法の場でたたかっています。

 ファスナーで世界的シェアナンバーワンのYKK(本社・千代田区)前では、外国人労働者の差別解消を訴えました。

争議解決までたたかう

東京美々卯京橋店跡の前での宣伝行動=中央区

 支配的経営者の判断で無借金営業であったにもかかわらず一方的に突然の会社清算をして、退職に応じなかった労働者を解雇した東京美々卯京橋店跡(中央区)にも多くの支援者が集まりました。

 「この仕事が本当に好きでした。東京で出汁だしの文化を守るため頑張ってきました。オーナーは解決に向けて誠意をもって話し合いに応じて欲しい」などと、元店長らがマイクを握り訴えました。現在、東京地裁や都労委で係争中です。

関連記事

最近の記事

  1. 1面2面3面4面5面6面 【1面】 余暇と遊びは基本的権利 子どもの権利条約 批准から3…
  2.  待機児童、介護離職、残業、都道電柱、満員電車、多摩格差、ペット殺処分。こう聞いて、すぐに共通点が…
  3.  「裏金事件」で自民党への批判と怒りが大きく広がるなか、公職選挙法違反事件で有罪が確定した柿沢未途…
  4. 球場とラグビー場の再生案を発表した会=10日、豊島区  神宮球場と秩父宮ラグビー場を取り壊し…
  5.  今年1月に起きた日本航空機と海上保安庁機の衝突事故をうけて11日、日本航空被解雇者労働組合(JH…

インスタグラム開設しました!

 

東京民報のインスタグラムを開設しました。
ぜひ、フォローをお願いします!

@tokyominpo

Instagram

#東京民報 12月10日号4面は「東京で楽しむ星の話」。今年の #ふたご座流星群 は、8年に一度の好条件といいます。
#横田基地 に所属する特殊作戦機CV22オスプレイが11月29日午後、鹿児島県の屋久島沖で墜落しました。#オスプレイ が死亡を伴う事故を起こしたのは、日本国内では初めて。住民団体からは「私たちの頭上を飛ぶなど、とんでもない」との声が上がっています。
老舗パチンコメーカーの株式会社西陣が、従業員が救済を申し立てた東京都労働委員会(#都労委)の審問期日の12月20日に依願退職に応じない者を解雇するとの通知を送付しました。労働組合は「寒空の中、放り出すのか」として不当解雇撤回の救済を申し立てました。
「汚染が #横田基地 から流出したことは明らかだ」―都議会公営企業会計決算委で、#斉藤まりこ 都議(#日本共産党)は、都の研究所の過去の調査などをもとに、横田基地が #PFAS の主要な汚染源だと明らかにし、都に立ち入り調査を求めました。【12月3日号掲載】
東京都教育委員会が #立川高校 の夜間定時制の生徒募集を2025年度に停止する方針を打ち出したことを受けて、「#立川高校定時制の廃校に反対する会」「立川高等学校芙蓉会」(定時制同窓会)などは11月24日、JR立川駅前(立川市)で、方針撤回を求める宣伝を21人が参加して行いました。
「(知事選を前に)税金を原資に、町会・自治会を使って知事の宣伝をしているのは明らかだ」―13日の決算特別委員会で、#日本共産党 の #原田あきら 都議は、#小池百合子 知事の顔写真と名前、メッセージを掲載した都の防災啓発チラシについて追及しました。
ページ上部へ戻る