フラッシュ@Tokyo 2022年10月30日号 英語スピーキングテスト、小山台・立川定時制の生徒募集、世田谷区議会など

英会話テスト 都立入試活用やめよ

 民間が運営する英語スピーキングテストを来年度の都立高校入試に初めて活用する問題を巡って、テスト理論や英語教育の専門家5氏は14日、公平性確保や円滑な試験運営ができない可能性が高いとして、同テストを実施しないよう都教育委員会に要望書を提出しました。

 要望書は不受験者を仮のテスト結果を算出することについて、「統計学的理由から正確な推定にならない」とし、「不合理や不公平が生じることが予想される」と指摘。公平性が確認できるまで同テストを都立高の入試に使用しないよう求めています。

 要望したのは、大津由紀雄慶応大学名誉教授、阿部公彦東京大学教授、鳥飼玖美子立教大学名誉教授、南風原朝和東京大学名誉教授、羽藤由美京都工芸繊維大学名誉教授の5氏。同テストは11月27日に、都内の中学3年生約8万人を対象に実施予定。大手出版のベネッセコーポレーションが運営・採点を行います。

小山台、立川定時制 来年度も生徒募集

 都教育委員会は20日、都立小山台高校(品川区)と同立川高校(立川市)の両定時制について、来年度も生徒を募集することを決めました。2024年の生徒募集の停止予告もなかったことで、少なくとも24年度まで募集が継続される見込みです。

 両校の夜間定時制には、昼間働いている生徒や外国につながる生徒、若い時に学ぶ機会を逸した中高年、夜間中学校の卒業生など、さまざまな生徒が学んでいます。都教委は1997年に都立高4校の定時制の閉校方針を決定し、そのうち2校はすでに閉校になっています。

 存続を求めて運動を続ける小山台高校定時制の廃校に反対する会、都立立川高等学校芙蓉会(同窓会)、立川高校定時制の廃校に反対する会は20日、生徒募集の継続決定を受けて「両校の閉課程を中止し、その存続を強く求めます」との談話を発表しました。

都ファ除名 3氏が新会派結成

 中学校英語スピーキングテスト実施の賛否を巡って、都民ファーストの会を除名された都議3氏は18日、新会派「ミライ会議」を結成しました。新会派を結成したのは、桐山ひとみ、田之上郁子、米川大二郎の3都議。

 3氏は都議会第3回定例会で、立憲民主党などが提出した英語スピーキングテストの実施を中止させるための条例案に賛成し、除名されました。都ファ所属の都議が同党の運営を批判して会派離脱したのは、2017年の2氏、19年の3氏、21年の2氏に続くもの。

 都議会(定数127)の新たな構成は、以下の通り。自民党32▽都民ファーストの会27▽公明党23▽日本共産党19▽立憲民主党15▽ミライ会議3▽東京維新の会1▽自由を守る会1▽グリーンな東京1▽生活者ネット1▽欠員4

世田谷区議会 性犯罪規定見直しを

 世田谷区議会は21日、「刑法の性犯罪規定の見直しに関する意見書」を全会一致で可決しました。

 時効を遅らせることや、性交同意年齢の引き上げなど、刑法を性被害の実態に即したものに改正を求めるもの。立憲民主党の桜井純子区議が提案理由を説明し、共産党の中里光夫区議と生活者ネットの田中みち子区議が賛成討論しました。

東京民報2022年10月30日号より

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