【 #Web東京民報 連載】東京わがまち 42 よいお年を
- 2022/12/19
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伊豆大島の元町にある吉谷神社。大晦日の晩、紅白の終りころから、年越しと初詣のため、連れだって集まってくる。
毎年、社務所脇の白テントで、熱々の年越しそばや甘酒、清酒が訪れた人たちみんなにふるまわれる。一斗缶のたき火を囲んで、家族、近所、同窓生、友達同士の輪がいくつもでき、そばやお酒を手に時を待つ。
破魔矢、熊手、お守りの置かれた社務所の前で、大島高校生の巫女さんが衣装を直し合っていた。高台にある本殿まで、長い階段に初詣の列が出来始め、年の明けるのを待つ。列は午前0時を期して、動き始めた。「よいお年を」。
写真・文 夏目安男
〈東京民報 2016年12月25日号より〉
※WEB版追記 写真家の夏目安男さんは2021年12月に亡くなりました。ご遺族の許可を得て、東京民報での連載「わがまち東京」をWeb版連載として掲載します