「身を切る改革」その実績は 維新の会 大阪での実態に見る〈2023年4月23日号〉

大阪府によるIR(カジノ)のイメージ図

 統一地方選の前半戦で日本維新の会は関西圏を中心に議席を大幅に増やしました。全国進出にも意欲を示し、後半戦に積極的に候補者を擁立しています。維新が東京に持ち込もうとする「身を切る改革」とは、どんなものなのかー。大阪での“実績”をみました。

最悪のコロナ被害

 大阪府の新型コロナウイルスによる死者数は全国最多です。特に被害がひどかった大阪市は、人口当たりの死者数は東京都の2倍以上。その背景としてあげられるのは、維新が進めた「身を切る改革」の名による保健・医療体制の切り捨てです。

 人口当たりの保健所数は、大阪府は全国最下位で、人口約270万人の大阪市には保健所1カ所。それなのに、維新府政は保健師を減らしてきました。

 コロナ患者を受け入れる病床(急性期病床)も、コロナ感染最中の20~22年度の3年間で600以上も削減した上に、今年度は500床近くの削減を目指しています。

教育無償の実態は

 維新が自慢する「教育の無償化」の聞こえはいいもの。しかし私立高校生の授業料無償化をみると、対象は年収590万円までの家庭まで(第1子)で、都の所得910万円未満までと比べると、都の方が圧倒的に充実しています。

 また学校給食費の無償化については、都内の維新候補は「大阪でやったことを東京でも」と演説していますが、大阪府内の維新首長の自治体で実現したのは大坂市だけ。府が府内市町村に財政支援すべきとの共産党の要求に対し、吉村知事は「給食費無償化は共産党の主張だよ。ちょっとひどい」(ツイッター、19年3月)、「府としてその補助等の財政措置を行うことは考えていない」(22年12月府議会答弁)と背を向けています。

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