「15年間在籍したスマイルカンパニーとのマネージメント契約が中途で終了になりました。私がメディアでジャニーズ事務所と藤島ジュリー景子社長に言及したのが理由です」ー音楽プロデューサーの松尾潔氏がジャニーズでの性加害問題に言及したことをきっかけに事務所の契約を終了されたことをツイッターで発信しました。
その後、松尾氏は日刊ゲンダイのコラムで経過について詳しく語り「一番の弊害は、今回の報道やマスコミの有り様を見た子供たちが、もし性犯罪・性暴力の被害者になったとき『声を上げても無駄だ』という諦めの気持ちになるかもしれないことです」とラジオで発言したことを書いています。
私は、松尾氏の問題提起はその通りだと思います。まさに、「問題をなかったことにしない」「黙らないでいい社会に」というのは、フラワーデモなど中心に、この間、性暴力問題を取り上げ、刑法改正を求めてきたみなさんの思いとも重なります。
なのに、起きたことは問題提起をした松尾氏の契約解除…。むしろ「声をあげても無駄」と言わんばかりの対応がこの期に及んで行われている業界の闇の深さを感じました。
ただ、これは、業界の問題であると同時に、日本社会全体、政治の問題です。韓国ではすでに、芸能人向けのセクハラに関する第三者相談機関があり、芸能人の人権を保障する法律もあります。
政治を変えれば「なかったことにしない」「黙らない」業界にすることも、日本社会を変えることもできるはず。私も力をあわせたい。
(参院議員・東京選挙区選出)
東京民報2023年5月23日号より