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- 【寄稿・新人ネクスト】新宿 杉山直子区議 参加の実感、持てる区政に〈2023年12月10日号〉

初議会の第2回定例会で、担当地域最大の課題である、街を南北に分断する西武新宿線の開かずの踏切問題について質問をしました。その質問が、当選議員の初質問を特集した、ある地域新聞の記事で予想外の一番大きな見出しで取り上げられ驚きました。地域の声を届けることが、いかに大切かを実感した出来事でした。
第3回定例会では、決算特別委員会の委員となりました。本会議と違い、原稿のない長時間のやり取りの中、各議員や区の理事者の考え方・人柄・個性などが非常によく見えてきます。
ほとんど質疑に加わらない議員、弱い立場の人たちに自己責任を押し付けてはばからない発言を平気でする議員、現場の声を聞こうとせず、不祥事があった事実をなるべく小さく見せようとする区の幹部…。傍聴に来なければ区民の方にとっては知る由もないこれらのことを見聞きすればするほど、この実態を伝えなければいけないという使命感に駆られるようになりました。
人前に出ることが不得手な私は、候補者時代、演説会や集いは周りに促されてようやく重い腰を上げ、勇気を振り絞って開催していました。その私が、議会が行われている最中から区政報告会の計画を立て始めるようになったのは、我ながら大きな変化です。
新宿区に限ったことではないかもしれませんが、様々な事柄において、詳細が決まるまでは「未定なので内容は教えません」、決まってからは「もう決まったことなので変更できません。意見は聞きません」と、住民の声が聞き届けられず、「どうせ何をいっても無駄」という無力感から政治に対する興味関心をどんどん失っていく、良くない流れになっているように感じています。
参加している実感が持てる区政に変えていくため、住民代表である私が的確なタイミング、説得力のある言葉で区民の願いを区に伝えていくことがとても大事です。そのためのスキルをしっかり磨いていきたいです。
東京民報2023年12月10日号より