元旦の午後に起きた最大震度7の能登半島地震、2日の羽田空港での日本航空と海上保安庁の航空機同士の衝突事故。年明けから、大災害と大事故に見舞われた2024年の始まりです▼石川県などの被災地では、200人を超える死者が確認される一方で、行方不明者の数も多数にのぼる状況が続き、被害の全容がつかめていません。北陸の冷たい雪と風が被災者を苦しめるなか、ライフラインが断絶し、孤立した集落が生まれ、多くの避難者を収容する避難所では、衛生状況の悪化が深刻になっています▼寒い避難所での雑魚寝の環境による災害関連死や体調の悪化、新型コロナやノロウイルスといった感染症のまん延が心配されています。大きな災害が起こるたびに議論されて来た、段ボールベッドの備蓄確保や、個室の避難スペースなど、避難生活の劣悪な環境を改善する方策の遅れが今回も露呈しました▼国内での政治状況をみると、自民党の派閥による裏金疑惑をめぐって、現職国会議員が逮捕される事態を迎えました。国民生活では、物価高騰による暮らしの苦難が広がっています▼各分野とも、これまでの自民党政治の路線の行き詰まりが深刻な日本。政治の転換を実現し、「夜明けを開く」2024年です。
東京民報2024年1月14日号より