
ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始して2年となった2月24日、ロシアの即時撤退を求め、ウクライナの原発を占拠・攻撃したことに抗議する「ウクライナに平和を! 2・24青山集会&デモ」が港区で行われました。
呼びかけは、戦争させない・9条こわすな!総がかり行動実行委員会と、さようなら原発1000万人アクション。集会は青山公園で開かれ、「戦争反対!」「原発を攻撃するな!」などと書かれたプラカードを手に、約500人(主催者発表)が参加しました。
総がかり実行委員会の藤本泰成共同代表が主催者あいさつ。ウクライナでは「590万人が国内で避難し、市民1万人以上が亡くなり、約2万人が負傷している。ロシア・ウクライナ両軍の死者は、50万人と言われている」と現状を報告。「戦争はどんな立派な大義があれ、人の命を理不尽に奪っていく」と声を強め、「世界が命から物事を考えることを切望する」と、力を込めました。
同会の小田川義和共同代表は、「日本国憲法前文の立場から、国際法、国連憲章のルールによって、〝ロシアはウクライナから手を引け、戦争をやめろ〟と、日本政府が国際社会の先頭に立つよう求め続けていくこと、それが私たちの責務」と、怒りをにじませました。
さようなら原発の松久保肇氏(原子力資料情報室事務局長)は、ロシアが占拠したザポリージャ原発は「ずっと不安定な状況に置かれている」と説明し、「ウクライナ戦争は、戦時下における原発の脆弱性を白日の下にさらした」と、原発の即刻廃止を訴え。ピースボートの野平晋作共同代表は、「ウクライナはチェルノブイリ、私たちは福島第一原発で原発事故を経験した。そこから得た教訓は、人類と原発は共存できないということ」と、主張しました。
フォークシンガーの中川五郎氏と、チェルノブイリ原発事故で被災したウクライナ生まれのバンドゥーラ奏者、カテリーナ氏による演奏も行われ、平和を願う歌声が響きました。
集会後は、六本木の三河台公園まで、約1.5キロの道のりを行進。川崎市から来た79歳の男性は、「2年前からずっとデモに参加している。ウクライナへの関心が薄れてきている中で、一人の人間としてロシアの侵略は許さないという2年前の気持ちを忘れずに声を上げ続ける」と話しました。
歩道からデモ行進に拍手でエールを送っていた、日本で働くオーストリア人の女性は、「ロシアの侵略は世界中で問題になっている。ウクライナとオーストリアは400キロほどしか離れていない。とても危険で心配」と、戦争の終結を望みました。
東京民報2024年3月3日号より