ロシアによるウクライナ侵略から2月24日で2年を迎えました▼国連難民高等弁務官事務所によると、ロシア国外に逃れたウクライナ国民は648万人。ウクライナ国内で避難する人も369万人いると推測され、家を追われて避難生活を送る人は同国民の4人に一人にのぼっています▼無法な侵略行為に対して、国連総会は何度も、即時の無条件撤退を求める決議をあげてきました。にもかかわらずロシアは、国際社会の圧倒的な声を無視して、侵略を続けています▼そのロシアでは、プーチン政権による汚職や不公正な選挙を告発してきた、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の獄死が明らかになりました。何度も当局に拘束され、2020年には何者かに毒を盛られた同氏。ドイツで治療を受けて帰国した後に収監され、獄中からもウクライナ侵略を批判して、プーチン政権への反抗に立ち上がるよう、国民に呼びかけていました▼ウクライナ侵略2年を前にグテレス国連事務総長は、国連安全保障理事会で、ロシアが「国連憲章を軽蔑している」と非難しています。「戦争の惨禍のない世界をつくる道しるべ」(グテレス氏)となる国連憲章を守るよう、ロシア国内の世論とも連帯した国際社会の団結の力が問われています。
東京民報2024年3月3日号より