同性婚、法制化急げ 婚姻の平等求め院内集会〈2024年3月31日号〉
- 2024/3/29
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法律上同性の相手との婚姻が認められていないのは憲法違反などとして、同性カップルらが国を訴えた「結婚の自由をすべての人に」訴訟をめぐり、原告や弁護団、支援団体らは22日、婚姻の平等の早期法制化を国会議員に求める集会を国会内で開きました。
集会は東京地裁と札幌高裁が14日、それぞれ「違憲状態」「違憲」の判決を下したことを受けたもの。同訴訟は大阪地裁のみ「合憲」と判断されましたが、札幌の地裁・高裁、名古屋地裁は「違憲」、東京(一次・二次訴訟)、福岡の各地裁は、「違憲状態」の判断を示しています。
東京第二次訴訟の原告は、「判決を読み、これを待っていたと涙した。一方、首相はいつもと同じ『注視する』とのコメント。1日も早く国会で議論、同性婚の法制化を実現してほしい」と訴えました。
慶應義塾大学の駒村圭吾教授が、憲法学の見地から同訴訟を解説。駒村氏は、すべての判決で「同性カップルが深刻な社会的不利益を被っている」ことは一致していると指摘。「国会が何らかの法的対応をしなければならないことは、今や自明」と、主張しました。
集会には、与野党の国会議員約40人が出席。日本共産党から、田村智子委員長、赤嶺政賢、宮本たけし、本村伸子、宮本徹の各衆院議員、倉林明子、吉良よし子、山添拓の各参院議員が参加しました。
田村氏は、「札幌高裁の違憲判断が明確。これを受け、立法府、政府がどうするのかが問われる局面がやって来た」と強調。「家父長制を懐かしむ一部の政治家たちには、政治の表舞台から退場してもらおう」と、激励しました。
各党の代表者に「法律上同性となるカップルも結婚できるよう法整備をするか」との主催者側の質問に、自民と国民民主の両党は○と△の札を同時に掲示。公明、立憲、維新、共産、れいわ、教育無償化を実現する会、社民の各党は、○の札を掲げました。
東京民報2024年3月31日号より