自民党政治終わらせる 東京15区補選 共産党が酒井氏支援を表明〈2024年4月14日号〉
- 2024/4/12
- 政治・選挙
4月16日に告示(28日投開票)される衆院東京15区(江東区)補欠選挙について、日本共産党の小池晃書記局長は8日の定例記者会見で、予定候補として奮闘してきた小堤東氏(34)の擁立を取り下げ、立憲民主党公認の酒井なつみ氏(37)=元江東区議=を支援すると発表しました。酒井氏は昨年12月の江東区長選で市民と野党の共同候補としてたたかい惜敗しました。

小池氏は経緯について、立憲民主党が酒井氏を擁立発表した記者会見(4日)で、大串博志選対委員長が「各野党が連携して力を合わることを最後まで追求していきたい」、手塚仁雄都連幹事長が「江東区長選でも共闘した経緯がある。一緒にたたかえたらという思いだ」と表明したことを受けてのものだと説明。「勝利のためにたたかい抜きたい」と述べました。
同時に「これはあくまで比例代表選挙もない補選に限った例外的な対応だ」としました。
補選は柿沢未途元衆院議員(自民党を離党)の議員辞職によるもの。柿沢氏は区長選を巡る公選法違反(買収など)で有罪が確定しています。また、柿沢氏の前に同選挙区から出ていた秋元司自民党元衆院議員も、カジノ業者との贈収賄事件により高裁で有罪判決を受けています(最高裁で控訴審中)。
小池氏は「15区は2度にわたり自民党によって汚され、有権者の思いが踏みにじられた。今度こそ『政治とカネ』の問題に決着をつけないといけない。裏金事件の真相解明に背を向ける岸田政権に厳しい審判を下していく選挙だ」と述べました。
補選には小池百合子都知事が主導して擁立する新人の乙武洋匡氏(47)=「ファーストの会」副代表=が同日、立候補を表明。自民も推薦する方向です。小池氏は「(相手陣営は)都民ファーストの会と自民党との連合だ。都知事選(7月7日投開票)に向けては、市民と野党の共闘の協議が進められているが、その前哨戦でもあり、何としても勝たないといけない」と強調しました。
「英断に敬意」一晩で32万件
小堤氏は小池氏の会見を受けて、X(旧ツイッター)で「出馬を取り下げ、市民と野党の共闘で、立憲民主党の酒井なつみさんに一本化します」と報告。「3補選の『共闘3連勝』で末期状態の岸田自公政権に終止符を! 江東区自民党の連続する汚職・腐敗政治も終わらせましょう」と表明しました。
8日の午後7時頃の投稿で、翌9日午後5時の表示回数は32万回にも。「素晴らしいです。さすが日本共産党」「小堤さんの英断に敬意を表します」「出馬取り下げ、感謝しかありません。酒井なつみさんを必ず国会に送って、古い政治ときっぱり決別する江東区にしたい」など200件近い返信もあり、市民と野党の共闘への期待の高まりを示しました。
江東市民連合 宇都宮氏が談話
前回区長選でも酒井氏を支援した「江東市民連合」の宇都宮健児共同代表は8日、「金権腐敗の自民党政治を一新するため立憲野党の皆さんと協力して酒井なつみさんの当選をめざして全力を尽くす決意です」との談話を発表しました。同市民連合は補選勝利に向けたキックオフ集会を11日(午後6時半~)、江東区文化センターで開く計画です。
補選には他に、日本維新の会の新人金沢結衣氏(33)、参政党の新人吉川里奈氏(36)、政治団体「日本保守党」の新人飯山陽氏(48)、元自民衆院議員の秋元司氏(52)、元格闘家で参院議員の須藤元気氏(46)が出馬表明しています。
東京民報2024年4月14日号より