巨大な昆虫が都心に出現 港区立 みなと科学館が総選挙〈2024年4月28日・5月5日合併号〉

 新緑が鮮やかに色づき始め、生命の息吹がみなぎる季節になりました。港区立みなと科学館(虎ノ門3)では、昆虫をテーマにした24年春の企画展「すごいぞ!昆虫総選挙」が開催されています。

 同展は、昆虫の“すごい”特徴や能力に着目。昆虫のすごい「武器」「身体能力」「擬態」の3つにポイントを絞り、身近な昆虫を興味深く紹介しています。

フロアに展示された全長6.3メートル、高さ2.35メートルのオオカマキリ模型=港区

 展示会場で目を引くのが、フロアを大迫力で占拠する全長6.3メートル、高さ2.35メートルの巨大なオオカマキリ模型と、樹液をなめる姿が楽しめる、全長1.3メートルの可動する日本カブトムシ模型。オオカマキリ模型は実物の約60倍、日本カブトムシ模型は約20倍の大きさです。カマキリの前脚に並ぶ鋭いトゲや羽の質感、日本カブトムシの腹部を覆う細い毛など、細部まで忠実に再現されています。

 見て、感じて、体験して、昆虫の知識を深めた後は、昆虫総選挙投票場へ。企画展で紹介した15種類の昆虫から、来館者が最も魅力を感じた「推し昆虫」に投票できる総選挙が行われています。中間発表(4月18日時点)では、森の宝石と称されるモルフォチョウが330票で1位。2位カブトムシ(204票)、3位オオカマキリ(126票)と続きます。

 企画展最終日の5月26日に、選挙の最終結果を発表。1位に輝いた昆虫に関する工作を、午後1時半から(定員36人)同館の実験室で行います。

 都心で昆虫に触れ、多種多様な個性を知り、あなたの「推し」に一票を投じてみては。

昆虫の「すごい」を再発見

 企画展では、生物の仕組みを開発やものづくりに生かす科学技術「バイオミメティクス」を活用した製品も展示。渡りチョウ「アサギマダラ」の特徴的な羽の形状を取り入れた扇風機、ガの目(モスアイ)の構造を応用した反射防止フィルムなどには、大人も好奇心をかき立てられます。

 同企画展の主担当を務める同館教育普及チームの迫中あやめさんは、「皆さんで作り上げる参加型の企画展にしたかった」と、誰もが気軽に投票できる「昆虫総選挙」を考案。実際に選挙で候補者が演説するように、昆虫が来館者に自身の魅力をアピールしている雰囲気を、意識したと語ります。

 同企画展の期間中は、昆虫に関連する多彩なイベントを実施。最終日は併設されたプラネタリウムで、宇宙空間から地球を眺め、生物の多様性に迫るプラネタリウム番組「いきものがたり」を5回にわたり投影します。

 昆虫を通じ、自然保護の意義や生物多様性保全の重要性を、改めて考えさせられます。

〈information〉
港区立みなと科学館
東京都港区虎ノ門3-6-9
03-6381-5041
https://minato-kagaku.tokyo/

東京民報2024年4月28日・5月5日合併号より

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