小池知事 「反自民」見る影なし 共産党 米倉都議が代表質問〈2024年6月9日・16日合併号〉

代表質問で小池都政の転換を訴える米倉都議=4日、都議会

 都知事選(6月20日告示・7月7日投票)前、最後の都議会定例会が5月29日開会(6月12日閉会)しました。この日所信表明に立った小池百合子知事は、2期8年を振り返り「成長と成熟が両立した持続可能な都市にするための大改革にまい進してきた」と自賛する一方、未達成の「多摩格差ゼロ」「介護離職者ゼロ」など「七つのゼロ」公約には触れずじまいでした。

 4日に行われた各派代表質問で日本共産党の米倉春奈都議は、「都民に冷たく、財界ファーストの小池都政の行き詰まりは明らかだ。8年前に期待を集めた『反自民』の姿勢は見る影もない」と厳しくただし、「新しい都知事誕生で、あたたかい東京をつくるために全力を尽くす」と表明しました。

都政の転換こそ

 米倉都議は暮らし・福祉、まちづくり、気候変動対策、子どもの人権、ジェンダー平等、都民の健康・安全、平和など、都知事選で争点ともなる都政の重要課題について、日本共産党の具体的提案を対置しつつ、都民に冷たく財界の目先の利益に手厚い小池都政の転換の必要性を強調。

 「都知事選の争点の一つは、暮らし福祉最優先の都政への転換」だと指摘。負担増が続く国民健康保険料(税)の負担軽減、75歳以上の低所得者の医療費無料化やシルバーパスの無料化、障害者医療費助成の対象拡大、家賃補助や都営住宅の新規建設、物価高騰から都民生活と中小企業を守るための緊急補正予算の編成など、予算額を示して提起しました。

都市計画歪め強行

 米倉都議は「財界ファーストの大型開発から都民の声を大事にするまちづくりへの転換も都知事選で問われる」として、財界ファーストの再開発の象徴として、多くの都民や著名人の反対を無視し、大量の樹木を伐採して超高層ビルを建設する神宮外苑再開発を例示。

 都市計画を歪めてまで強行してきたことを挙げ、「あくまで進めるつもりなのか」と迫りました。

 さらに築地再開発について、事業者に三井不動産らを決めて都が選定した計画は、大企業が超高層ビルや巨大イベントホールを作る内容だとし、「『築地は守る』『市場機能を確保する』という小池知事の公約は、都が選んだ計画に影も形もない。公約違反の責任を、どう政治家として考えるのか」と追及しました。(代表質問の詳報は6月23日号)

東京民報2024年6月9日・16日合併号より

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