「(看護学校で学ぶ)若い学生のたんぱく質源が豆腐なのです。肉、野菜は手に取っても高くて買えないと言うのです」―看護専門学校の教員が声を震わせて実態を告発しました。
5月28日、全日本民主医療機関連合(民医連)は国に対しての「高等教育無償化を求める請願署名」と「すべての看護師の処遇改善を求める請願署名」を提出。併せて困窮する学生現場の実態を文部科学省、厚生労働省に向けて訴えました。会場とオンラインで40人余りが参加。請願事項は、▽高等教育の無償化▽給付型奨学金の拡充と要件の緩和▽看護専門学校への国の補助金の充実▽国の責任で看護職の確保や養成に取り組むこと―などです。
東葛看護専門学校の児玉宏行事務局長は「学費が払いきれず滞納となる学生の相談が絶えない。このままで放っておけない」として、支援施策の拡充が急務であると強調。学生の訴えも紹介されました。
看護専門学校の学生に対する支援は一部拡充されている一方で、法人の経営状態や定員充足率によって国からの補助金に差が設けられた現状に、「看護大学に通う費用がない学生の未来を支える大切な役割を担っている」として、「看護師不足の中で看護専門学校の淘汰につながるような施策はやめて欲しい」との訴えがありました。
東京民報2024年6月23日号より