会期末を迎える国会では、政治資金規正法の改定案が焦点となってきました▼裏金の原資となってきたパーティー券など、政治献金に積極的なことでよく知られているのが、家具大手のニトリです。岸田首相や茂木幹事長、麻生副総裁など自民党幹部から、1回150万円ものパーティー券を購入しています▼ニトリは、小池都知事の政治資金管理団体「百成会」からも、2022年にこれらの政治家と並ぶ1回150万円のパーティー券を購入しています。百成会の政治資金収支報告書では、同年の収入4140万円のうち約94%、3912万円がこうしたパーティー券によるものです▼都議会の代表質問で、日本共産党の米倉春奈都議が、都政でも猪瀬、舛添両氏が政治とカネをめぐって辞任したことをあげて、「パーティー券の購入を含め企業・団体献金が政治をゆがめているという認識はないのか」と問うたのに対し、小池知事は「法のあり方が、国会でまさに議論されている」と他人事のように答弁しました▼都知事選では常に、都政のあり方とともに日本の政治の行方も問われてきました。「政治とカネ」の不透明化をさらに進めようとする自民、公明、維新の収支法改定案。裏金政治からの決別も、都知事選の重要な争点です。
東京民報2024年6月23日号より