共産党 5氏全員当選に奮闘 都議補選 市民と野党が共同の街宣〈2024年7月7日号〉

 都議補選(7日投開票)では、都政転換を願う幅広い人たちが、告示(6月28日)第一声から日本共産党の公認候補や支援候補の勝利のために応援に立っています。

江東区・大つき氏
15区補選に続く勝利を
声援にこたえる大つき氏(右端)ら

 江東区では、大つきかおり候補(57)を応援する「市民と野党の共同街宣」を豊洲駅前で開催。衆院15区補選に続き市民と野党の共闘で必ず勝利をと、江東市民連合の宇都宮健児共同代表、衆院15区補選で当選した酒井なつみ議員(立憲民主党)が、田村智子共産党委員長とともに応援に立ちました。

 自民党の国会議員、区議の「政治とカネ」を巡る不祥事が相次ぐ同区。大つき候補は8期約30年間、汚職や不正と対決し、切実な区民要望を実現してきたと強調。「実現困難に見えても道理ある議会質問を粘り強く行えば必ず実現できる。区民の暮らしの願いを都政に届け、実現のために頑張りたい」と訴えました。

 宇都宮氏は「都民の声が届き、暮らしを守る都政実現のために蓮舫さんを支える都議を増やそう」、酒井氏は「利権で動く政治ではなく、ボトムアップで政策を作る大つきさんを都議会に」と呼びかけました。

 同区には他に、昨年の区長選に立候補し落選した前自民都議、無所属2人の計4人が立候補しています。

中野区・長沢氏
道理ある論戦で動かす
訴える長沢氏(左端)

 市民と野党の共同候補として支援を受ける前中野区議(6期24年)の長沢和彦候補(62)は、地元の西武新宿線野方駅前に立ちました。同区は、自民党の元中野区議、小池百合子氏の秘書や都ファの代表を務めた元都議、小池知事を学歴詐称疑惑で告発した元側近が後援会長を担う、無所属新人が議席を争う激戦区です。

 市民団体の代表、立憲の西沢けいた都議、共産党の吉良よし子参院議員が応援演説。吉良氏は「12年前、最初に中野区議会で学校給食無償化を求めたのが長沢さん」とアピールしました。

 長沢候補は都議会で実現させたい取り組みとして、「物価高騰から都民の暮らし、なりわいを守る」「医療や介護・福祉、子育て、教育現場の人材確保と処遇改善」「ジェンダー平等、差別のない東京」の3点を力説。区議会で実施に至った学校給食無償化や補聴器購入費の助成に言及し、「区民の声と運動、それと相まった議会での道理ある論戦が政治を動かしてきた。都知事選、都議補選でも必ず政治を変えよう」と、強く訴えました。

北区・せいの氏
生きづらい人にこそ光を
第一声で訴えるせいの氏(右から2人目)ら

 都知事選で小池氏を支持する自民と都ファ、そして維新と闘う共産党の前北区議(2期5年)、せいの恵子候補(50)は、JR赤羽駅前で都政転換を訴え。市民団体の共同代表、新社会党の福田光一北区議、共産党の衆院東京12区予定候補の田原聖子氏、同党の山添拓参院議員が応援演説。同党の曽根はじめ都議が司会に立ちました。

 せいの氏は、看護師や保健師として保育園、都立病院の精神科で働いてきた経験を踏まえ、区議会の初質問では精神障害者の地域自立支援について取り上げ、ひきこもりやヤングケアラー、性的マイノリティーなど、「生きづらさを抱える人には人一倍心を寄せ、支援の拡充を求めてきた」と強調。中でもヤングケアラーの支援、生理の貧困を区議会で初めて取り上げ、学校などに生理用品の無料配備が実現したことは「大きな成果」だと述べ、若者支援の拡充や、高齢者支援など、5つの公約の実現に全力を尽くすと約束しました。

 山添氏は「自己責任で片付けられてきた問題に光を当て、区政を動かしてきた人」だと紹介しました。

板橋区・竹内氏
あきらめさせない力に
都議補選告示日に訴える(左から)田村氏、竹内氏=28日、板橋区

 板橋区の竹内愛候補(47)は、田村共産党委員長、社民党の五十嵐やす子区議、和田悠立教大学教授の応援を受け、高島平駅前で第一声。ひとり親で学費や生活費が心配な自分を、母親の励ましで大学に進めたことに触れ、「お金がなくて未来や夢をあきらめる思いを誰にもさせたくない、その力になれる政治家にと6期21年間働いてきた。3700件を超える生活相談にも取り組み、切実な声も聞いてきた。困っている声を届け、解決する政治家として都政で働きたい」と力を込めました。

 和田氏は無党派市民の立場で関わってきた同区の共闘の歴史にも触れ、「共闘で自民党政治を終わらせる闘いが今始まった。蓮舫さんとのダブル当選を願っている」と表明。五十嵐区議は「顔ぶれを見たら、ダントツ竹内さんしかいない。区民の相談を受けながら救いの手を差し伸べてきた竹内さんにこそ、都議会に」と訴えました。

 同選挙区には自民、都ファ、維新各党からも立候補し、竹内候補を含む4人による争いです。

府中市・甲田氏
手取り増やす都政に
第一声後、声援にこたえる甲田氏(右端)ら

 府中市では無所属で「府中から都政を変える会」の甲田直己候補(69、日本共産党支援)が、「蓮舫都知事とともに、公契約条例制定など働く人の手取りを増やす都政を実現したい。裏金政治の流れを選挙で変えよう」と訴えました。

 日本共産党の宮本徹衆院議員、立憲民主党の鈴木烈都議(立川市選出)、緑の党の漢人あきこ都議(小金井市選出)が応援演説し、西のなおみ府中市議(無所属)が司会を務めました。各弁士は「立川の都議補選(昨年10月)に続く市民と野党の共闘候補の勝利で、都政を変えよう」「都政でも、神宮外苑再開発を主導する三井不動産に都庁幹部が天下りしている。府中の官製談合疑惑の解明の先頭に立ってきた甲田さんでこそ、都政の業界との癒着を追及できる」などと語りました。

 補選には甲田候補と自民党元市議、無所属の3人が立候補。自民党候補は、徹底した自民党隠しで選挙戦に臨んでいます。

東京民報2024年7月7日号より

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