都知事選 蓮舫候補に期待〈2024年7月7日号〉

 蓮舫候補への各分野の期待の声を特集します。

音楽ユニット 公園でchill(チル)

小池都政の闇取り払う時

公園でchillのメンバー(左から、宮澤もえみさん、石川優実さん、ババカヲルコさん)

 公園でchillも蓮舫さんを応援しています。蓮舫さんの立候補は本当にうれしいです。裏金、政治資金パーティーなど一般社会で許されないことをしている人たちや、その人たちに担がれている人を放置しちゃいけません。

 都知事選は政治を生活者に取り戻す選挙で、8年間の小池都政の闇を取り払う時です。スウェーデンの国家予算と同等の予算がある東京都はお金の使い方を変えれば、困っている人たちをもっと支援できるのではないでしょうか。

 蓮舫さんは論戦の中で「小池都政のここがダメ」と具体的に指摘しているので、都政を生活者目線に変えられると思っています。当選して若者や女性への支援を実現して欲しい。

 逆になんで蓮舫さんじゃダメなんでしょうね。これまで小池都政では家賃補助や都営住宅の増設などの住宅危機への対策は夢の話でしたから。新しい都政で性暴力被害者の支援も充実させて、必要な時に必要な支援を受けられる東京へ切り替えて欲しいです。

 小池都知事は女性支Colaboコラボコラボが妨害を受けた時、補助金をはじめ、切り捨てました。驚きです。こうしたひどいことが伝わってないし、討論会でも回答をはぐらかしてばかりです。〝会話ができない人〟に生活者の政治はできません。(3人の話を編集)

服飾史家/デザイナー 長澤 均さん

一部企業に便宜、変えなければ

 アメリカの言語哲学者ノーム・チョムスキーは、文明が高度化すると、文化などが幼児化するというニュアンスの発言をしています。20世紀終盤から幼児化が進み、例えば、ネットやSNSを見ても幼児化の流れがある。今回、都知事選候補者の顔ぶれはまさにそれ。政治をもてあそんでいます。

 その中で、蓮舫さんの公約や演説は極めて正しく、質問をはぐらかす小池知事とは対照的に、真摯な対応が印象的です。しかし、ポピュリズム(大衆迎合主義)的な風潮で、まともなことを言っている人が受け入れられない傾向もある。歴史を顧みればヒトラーやスターリンに対抗した勢力はいました。でも、正しい者が勝つとは限らないことに留意しておくべきです。

 大規模な再開発にも疑問があります。神宮外苑の近くに事務所を構えていた時、まだ古い公営住宅や個人商店なども残っていて、庶民的な生活もありました。それがオリンピックでの国立競技場建て替えとともに高層マンションも建ち、周囲の風景が一変しました。東京で顕著なことは、景色のよい眺望がブルジョワ(資産家)だけのものとなろうとしていることです。小池都政が一部の不動産企業に便宜を図っている状況は変えないといけないですね。

入試改革を考える会 大内裕和さん

公平、公正な入試のために

 都の英語スピーキングテスト(ESAT‐J)の入試活用中止を求めてきた私たち市民団体3団体と都議会の議員連盟で、6月25日に蓮舫さんに直接、要望を聞いてもらいました。蓮舫さんからその場で、「ESAT‐Jはいったん見直し、政策決定過程から洗い出したい」という明確な言葉を聞くことができました。

 大きな世論の盛り上がりを受けて、当初、事業の委託を受けたベネッセは撤退に追い込みました。しかし、事業自体を止めることには難しさを感じてきたなかで、7月7日に都知事が変われば、大きな変化を生み出せます。

 ESAT‐Jの最大の問題点は、不受験者の得点が他の受験生の得点に左右されたり、試験中に他の受験者の音声が聞こえてしまうなど、試験にとって最も重要な公平、公正が担保されていないことです。蓮舫さんは、政治信条として公平、公正を掲げてきた人なので、その点でも必ず見直してくれると期待しています。

 この20年ほど、東京都の教育行政はブラックボックスと、悪い意味でのトップダウンに支配されてきました。教育研究の専門家として、蓮舫知事の誕生が、その転換点になることにも、心から期待しています。(武蔵大学教授)

東京公務公共一般労働組合書記長 松崎真介さん

自治体非正規の待遇改善を

 私たち東京公務公共一般労働組合は、自治体職場の非正規職員や外郭団体、自治体の委託先の民間企業で働く人、パート労働者が多く加入する労働組合です。

 小池都政のもとで、この春、スクールカウンセラー250人の大量雇い止めが起きました。

 学校現場を支える重要な職なのに、コマ切れの不安定な雇用である会計年度任用職員で働く問題点が明らかになりました。

 蓮舫さんが掲げている「非正規の都職員を、専門職から正規化する」という公約は、大きなインパクトを持ちます。東京都は、知事部局(知事が直接、人事権を持つ部局)だけで、1万人以上の会計年度任用職員がいる巨大職場です。その職員が正規化することは、特別区や多摩の自治体にも大きな影響を持ちます。

 蓮舫さんが掲げる公契約条例制定も、大切です。例えば、多摩地域では都税の収納業務が委託されていて、直接雇用の非常勤職員だった時よりはるかに低い単価で働かされています。

 委託職場についても、専門性にふさわしい賃金を公契約条例で定めることが必要です。

 公契約条例が各地の自治体で進んでも、背を向けてきたのが小池都政でした。蓮舫知事の実現で、公契約条例推進の都政を望みます。

東京民報2024年7月7日号より

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