渋谷の街に浮かぶキノコ雲 若者団体 KNOW NUKES TOKYO 核の脅威をAR で可視化〈2024年8月11・18日合併号〉

制作:KNOW NUKES TOKYO
協力・監修:東京大学情報学環渡邊英徳教授、長崎大学核兵器廃絶研究センター鈴木達治郎教授
ARプラットフォーム提供:株式会社STYLY

 若者や観光客も多く集う日常の渋谷に、核兵器が投下されたらー

 核兵器のない世界を目指して活動する若者団体「KNOW NUKES TOKYO(ノー・ニュークス・トーキョー)」は1日、渋谷の街に巨大なキノコ雲が3Dで浮かび上がる異様な光景を、スマートフォンのAR(拡張現実)で再現するコンテンツ「KNOW NUKES(核を知る)」を公開しました。

 スマートフォンに、ARやVR(仮想現実)が体験できるアプリ「STYLY」をインストール(導入)し、渋谷駅前のスクランブル交差点からビル群に向けてスマートフォンをかざすと、写真や映像でしか見たことのないキノコ雲が、画面を通じて間近な空に、もくもくと禍々しく広がっています(上写真)。

 キノコ雲は、広島や長崎、1945年にアメリカで行われたトリニティ核実験などで記録された、キノコ雲の写真や資料を基に再現。核兵器が渋谷のスクランブル交差点から約1.5キロの場所に投下された想定で、被害は死者数約8万人、負傷者約37万人に及ぶと推定されます。

 キノコ雲と共に、「核はまた、いつ使われるかわからない。」という言葉も出現。決して想像上のことではなく、実際に起こり得る事態なのだと気づかされます。

 発案した同団体代表の中村涼香氏(24)は、「日常生活の中ではまったく見えない核の脅威を可視化させること、そして、被爆地の外でも原爆の日について考えるきっかけを作りたいと思い、今回の企画に至った」と語ります。

プレリリース後、ARについて感想を述べる若者ら。左から2人目が発案者の中村氏=7月25日、渋谷区

核を考えるきっかけに

 渋谷駅前のスクランブル交差点で、核兵器の脅威が体験できるARキノコ雲は、東京大学院情報学環の渡邊英徳教授と、長崎大学核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎教授が監修。キノコ雲のビジュアルは、グラフィックデザイナーの金達也氏がメーンで作成。ARでの再現は技術的に限界が多くありましたが、キノコ雲を街中で自然に浮かび上がらせることができるよう、ダストの演出を加えるなど、試行錯誤を重ねています。

 7月25日に行われたプレリリース会には、10代、20代の若者が多数参加。体験者は「怖い。想像力をかき立てられる」「キノコ雲の大きさに驚いた。広島・長崎に投下された原爆以上の威力を持つ核兵器が落とされたらと考えると、ゾッとする」「キノコ雲を下から見たことがなかった。見上げた先に広がる雲は衝撃的」「核兵器について考えるきっかけになる」など、口々に感想を述べました。

 当企画は、9月5日~8日に東京大学情報学環オープンスタジオ(文京区)で開催される、「あたらしいげんばく展~アートとテクノロジーで表現する核の脅威~」の一環で、制作されたもの。ARのキノコ雲は9月末まで、渋谷のスクランブル交差点からいつでも気軽に体験できます。

「あたらしいげんばく展」詳細はこちら

東京民報2024年8月11・18日合併号より

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