リニア工事 目黒川の気泡、成分調査を 議員団が国交省聞き取り〈2024年9月8日号〉

国交省の担当者に説明を求める山添氏=8月30日、千代田区

 JR東海のリニア中央新幹線(品川ー名古屋)事業で、シールドマシン(掘削機)による地下トンネル工事(調査掘進)が進む北品川非常口(品川区)近くの目黒川から気泡が発生し、危険性への懸念が広がっている問題をめぐり、日本共産党国会議員団東京事務所は8月30日、参院議員会館(千代田区)で国土交通省に気泡発生と工事との関連性について説明を求めました。

 同党の小池晃、吉良よし子、山添拓の各参院議員、坂井和歌子衆院東京比例予定候補、白石たみお都議、品川区議のほか、リニア沿線ルートに関係する品川区や大田区などの住民らも参加。2020年10月に東京外かく環状道路(外環道)のトンネル工事が原因で起きた調布市の陥没事故は、リニアと同じ「シールド工法」。最初に現れた地上での異変が野川(世田谷区)への酸欠気泡の噴出であったことから、住民らの不安は深刻です。

 国交省の担当者は、泡は微量であり、JR東海と目黒川の河川管理者である品川区が、調査の仕方を調整し、水質調査を進めていると説明。工事と気泡の因果関係については、まだ明らかになっていません。

 参加者は、気泡の成分調査を強く訴え。白石都議は、気泡が酸素欠乏空気であれば「命に関わる問題」だと強調。泡が目視できない住宅の庭先などの地表で発生すれば、死に至る恐れがあり、「あいまいにするのは許されない」と述べました。

 山添氏は、「調査掘進は、地上の状況を注視しながら行うもの。因果関係なりメカニズムが分かるまで、きちんとした対応が必要」だと追及。担当者は、JR東海に「助言する」と答えました。

 目黒川では、4月頃に魚の大量死が問題になっており、気泡との関係はあるのか、原因の解明が急がれます。

東京民報2024年9月8日号より

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