都教育委員会が11月24日に実施した「英語スピーキングテスト」で、試験に使うタブレット端末の不具合などのトラブルで、開始が約2時間遅れるトラブルがありました。テストは都教委が2022年度から導入したもので、今年度で3回目。都立高校など230会場で実施され、公立中学校の3年生約7万人が受験しました。テスト結果は都立高校の入試に活用されます。
生徒はヘッドセットを着け、タブレット端末に表示される問題を見て、口頭で解答。トラブルが起きた場合には試験会場に備える代替機で対応するのが通常です。
日本共産党のとや英津子都議は、この問題を11月29日の都議会文教委員会で追及。午後1時から実施予定が5時まで待たされたものの、テストは受けられずに12月15日の再試験を受けるように告げられた生徒が少なくとも30人ほどいたとの情報を示し、トラブルの原因や台数、代替機でテストができなかった理由、影響を受けた生徒数や試験会場数など、具体的な状況をただしました。
都教委は開始が2時間遅れた会場があったことは認めたものの、その他の質問には「生徒の受験状況に関わる個別、具体的な状況については、生徒への配慮が必要」として、答弁を拒否。生徒や保護者への謝罪もありませんでした。
テストは昨年度までベネッセコーポレーションが運営。専門家や保護者から周囲の解答音声が聞こえる「音漏れ」や不受験者の扱い、採点方法などを巡って公平・公平性に問題があるとして反対の声が強まる中、同社が撤退。今年度から英国の国際文化交流機関「ブリティッシュ・カウンシル」が引き継ぎました。
東京民報2024年12月8日号より












