象徴の名木「消滅危機に」 外苑再開発 認可取り消し訴訟で陳述〈2024年12月22日号〉

記者会見する原告ら=2024年12月12日、千代田区

 三井不動産などによる 神宮外苑再開発(新宿区・港区)で、都が施行認可したのは違法だとして、周辺住民ら160人が認可取り消しを求めた訴訟の第6回口頭弁論が12日、東京地裁(岡田幸人裁判長)で開かれ、外苑近隣の2人の住民が、外苑の樹木や景観を映し出すスライドを投影しながら意見陳述しました。

 男性住民は神宮外苑について、その成り立ちに触れつつ「歴史と文化が色濃く残され、他にはない多様な樹種が一体を成すものとして存在しているという特別な森」だと強調。外苑を象徴する木としてイチョウ並木と並んで名木ヒトツバタゴがあるとし、江戸時代末期から大切に守り育てられてきた歴史についてエピソードを交えて紹介。

 「憂慮すべきは3分の1にあたる50本ほどが開発計画地にあって、伐採・移植で先人の努力もむなしく消滅しようとしている」と指摘。「近隣の生活者の思いを都と事業者はいつまで無視し続けるのか」と訴えました。

 弁論後、原告団は司法記者クラブ(千代田区)で記者会見を開催。団長のロッシェル・カップさんは、外苑の樹木が一部伐採されたことについて「非常に残念で悲しい」と述べる一方、「伐採されたのは計画の10%。残る90%の樹木を救えるように頑張りたい」と話しました。

 また、原告らが同日開いた報告集会では、日本共産党の吉良よし子、社民党の福島瑞穂の両参院議員があいさつ。吉良氏は「力を合わせて理不尽な樹木伐採を止めよう」とエールを送りました。

東京民報2024年12月22日号より

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