フラッシュ@Tokyo 2025年2月16日号 品川区 中学制服を無償化へ、英スピテスト 再試験は前年度4倍、住民投票条例案を否決 清瀬市議会 こども図書館は当面存続へ

品川区 中学制服を無償化へ

 品川区は5日、区立中学校の制服や修学旅行の無償化、大学生への給付型の奨学金制度を創設する費用を盛り込んだ新年度当初予算案(2347億6300万円、前年度比15.3%増)を発表しました。

 区立中学校の修学旅行の費用は新年度から、制服については2026年度の新入生から無償化します。いずれも所得制限を設けず、制服無償化に約1億円、修学旅行無償化に約1億3560万円を計上しました。

 また、医療・理系の学部に進学する大学生への返済不要の給付型奨学金制度を創設し、1学年当たり100人にそれぞれ年間54万円を支給します。所得制限は設けません。約5700万円を盛り込みました。

英スピテスト 再試験は前年度4倍

 東京都教育委員会は4日、昨年11、12月に全公立中学校の3年生を対象に実施した英語スピーキングテストで、機器の不具合などで255人が再試験の対象になったと明らかにしました。前年度の4倍以上に増加しました。テスト結果は都立高校の入試の合否判定に用いられます。都教委では受験生や保護者に謝罪し、希望者全員に再受験の機会を設けたとしています。

 都は同テストを運営する英国の国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルに、今年度だけでも43億円を支出しています。都教委は3会場で機器の不具合があったとし、このため試験の開始・終了時間が遅れたほか、現場対応の誤りもあったことを再試験の要因に挙げました。

住民投票条例案を否決 清瀬市議会 こども図書館は当面存続へ

 清瀬市で市立図書館6館のうち4館を3月末に廃止する計画の賛否を問う住民投票を求めた直接請求を受けて3日、条例案を審議する臨時市議会が開かれました。大勢の傍聴者が詰め駆けるなか、自公などの反対多数で否決されました。一方、市は廃止予定の一つ「元町こども図書館」を当面開館する方針を表明。廃止の時期は明示せず「利用者を見て判断する」としていますが、存続を求める市民の声と運動が市政を動かした形です。日本共産党などは賛成しました。

 議会では請求代表者の4人が意見陳述し、存続への強い思いを訴えました。共産党は図書館の重要性から住民投票で市民の意見を聞くべきだと主張。自公などは「人口減少で維持は困難」などと反対しました。渋谷桂司市長は意見書で「条例の制定は必要ない」と主張し、議場では説明しませんでした。

 市立図書館の廃止計画を巡っては「住民投票で夢のある図書館を創るきよせの会」が、直接請求署名に取り組み、必要な約1300人を大きく超える8千人以上の署名が寄せられました。

 ▽住民投票条例案への賛否は以下の通り。

【賛成7人】日本共産党4人、生活者ネット、立民、共に生きる各1人

【反対12人】自民6人、公明4人、無所属2人

東京民報2025年2月16日号より

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