とうきょう非正規物語 生きていて良いのかな 20代女性「余裕なく体調崩し」 〈2025年8月31日号〉
- 2025/9/1
- 労働・市民
「社会に出てからもう一度、専門学校に通って信頼できる先生にも出会えました。保育士の資格を取って現場に出たものの、心身ともに大変で続きませんでした。生きるのがしんどい」と手元を見つめる、生田春来さん(29)=仮名=。23区内に住み、病気で長期入院をする母親の世話をしながら生活保護と非正規で働いています。
生田さんは回復の見込みがない入院中の母と2人家族。今は生活保護と非正規で働く賃金で暮らしています。継続就労が難しかった時はタイミー(スキマバイト)で数時間単位のスポットワークで働いていましたが、今は事情を理解してくれる職場で週2日、短時間働いています。自身の健康も思わしくなく通院が続いており、「無理して働くと心身のバランスを崩すし、生活保護から抜けだせない」と語ります。

父親は子どもの頃に自死しましたが、生前は母に激しい暴力をふるっていたDⅤ家庭に育ちました。「母は病気で働けないので幼少期から生活保護でしたが、やりくりができませんでした。ネグレクト(育児放棄)で常にお腹を空かせていて、お腹が空いたら水を飲むんです。でも、すぐにお腹が減ります。学校には給食を食べに行く子どもでした。さみしかった」と振り返ります。












