【コラム砂時計】女性差別の先に何が〈2025年9月14日号〉
- 2025/9/16
- コラム・オピニオン

▽本来女性のいる場所は大学ではなく、家族のもと、とりわけ夫のかたわらである。女性の健康な肉体を学業ではなく、祖国の役に立つ赤ん坊を産むために使うべきである
▽15歳から50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない
▽子どもを産めるのも若い女性しかいない。これを言うと差別だという人がいるが違う。申し訳ないけど高齢の女性は子どもは産めない
冒頭の発言は、82年前ドイツ・バイエルン州のP・ギースラー首相(大管区長官)がミュンヘン大学の学生を前にした講演の一部である。
次は2007年1月、第一次安倍内閣の柳沢伯夫厚生労働相が自民党地方議員の集会で語ったもの。
最後は参政党の神谷宗幣代表が今年の参院選の第一声で述べたものである。神谷代表は、メディアに真意を問われ、こうも言った。「適齢期の、子どもが産める世代の女性に、一人でもたくさん産んでもらえば出生率が上がる」
ヒトラー政権の末期に語られた内容と酷似したことが、いま日本の政治家の口から発せられることにあ然とした。「少子化を女性のせいにするな」「女の価値を産む産まないで決めるな」と全国100カ所以上で神谷発言に抗議活動が行われたのも当然だ。











