地域の願い乗せ実証開始 足立区 花畑ぐるりん交通空白地域で定期運行【守れ地域の足 公共交通クライシス】〈2025年10月5日号〉

 足立区の花畑地域で10月20日から、区の「地域内交通導入サポート制度」を活用した新たな地域交通「花畑ぐるりん」の実証実験が始まります。住民の足がなくなっていた同地域で、住民や町会・自治会長らが協議会を立ち上げて、停留所の数や運行の仕方などの話し合いを重ねて、作り上げてきた新たな交通のスタートです。

 花畑地域では、交通不便解消のための「社会実験バス」として、2021年10月から区と東武バスが協定を結んで運行する「ブンブン号」が走っていました。しかし、区は、収支率の目標に達しなかったとして、運行を2024年3月に終了してしまいました。

 区はブンブン号に代わるものとして、より小さな範囲での交通手段を支援する新事業・地域内交通導入サポート事業の対象に、花畑地域を選びました。

 ただ、当初は、区が集めた町会・自治会長らを中心とした会議で検討が進んでいたといいます。転機となったのは、会議に参加する会長や、住民からの「若い人たちが参加できる時間に開いてほしい」という要望で、今年1~3月に開いた説明会です。地域の交通に関心を持つ人や、インターネットの活用が得意な人など、現役世代が複数、活動に加わりました。

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