国会議員は差別振りまくな 署名4万人超を各党に提出〈2025年10月5日号〉

 参院選で高まった外国人などへの排除の動きに対し、「国会議員がデマや差別を振りまくのではなく、それらを止め、人権と憲法を守る義務を果たす」よう求める署名4万2586人分を提出する記者会見が9月25日、国会内で開かれました。

太田氏(左)と松尾氏(右)から署名を受け取りあいさつする田村氏=9月25日、千代田区

 弁護士や作家、音楽プロデューサーら12人が7月28日にアピールを出し、同趣旨のネット署名を呼びかけたものです。前日までに寄せられた署名を、参加した各政党の代表者に手渡したほか、各党に届けました。

 呼びかけ人の一人、太田啓子弁護士は、「デマやヘイトで名を売った人たちが、議員になっていくという状況も生まれている。そうではない政治を求めている市民の声を、きちんとみせていきたい」と署名の意義を強調しました。

 音楽プロデューサーの松尾潔さんは、「音楽が好きでずっと音楽をつくってきた。音楽は、国や民族の境を超えて、人々を結びつける力を持っている。メロディは、かけはしとなり、歌声は灯となる。それが音楽だと思っている」と強調。「私たちの社会には今、その光を曇らせる言葉があふれている。憲法13条に記された、すべて人間は個人として尊重されるという言葉は、抽象的な理念ではなく、私たちが生きるための約束であり、歌うための土台だ。国会には、その約束を裏切ることなく、守り抜く責任がある」と訴えました。

 呼びかけ人で小説家の中島京子さん、弁護士の指宿昭一さんのメッセージが代読されました。

 立憲、共産、れいわ、社民の国会議員が会見に駆けつけました。

 日本共産党の田村智子委員長は、「これだけの署名が集まったことに、日本社会の希望がある。犯罪や治安の悪化と、外国人を結び付けて政策を出すこと自体が、排外主義であり、外国人への差別感情をあおってしまう。すでに被害が出ていることを、すべての政治家が自覚すべきだ」として、「アピールに賛同し、一緒に運動を広げていきたい」と語りました。

東京民報2025年10月5日号より

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