【コラム砂時計】「戦争する国」の一環〈2025年10月12日号〉

 

  「スパイ防止法」制定の動きが浮上してきた。同法が国政の場で議論になったのは、1985年、第2次中曽根康弘内閣当時に、自民党が議員立法として「国家機密法案」を提出したのが初めてである。

 14条からなる当時の法案は、外交・防衛上の機密事項に対する公務員の守秘義務を定め、国家機密の第三者への漏えい防止をはじめ、探知・収集・予備行為はもちろん、紛失してもだめ。罰則は無期懲役から死刑まで盛り込まれていた。

 これに対しマスコミも黙っていなかった。取材・報道の自由、国民の知る権利を奪うとして、反対の論陣を張った。自民党は当時、衆院で250議席を誇っていたが、党内からも一部反対議員が現れ、同年12月20日、衆院法務委員会で審議未了・廃案となった。

 しかし、火種はくすぶり続けた。最近の「特定機密保護法」や「経済安保法」に形を変えて、忍び込ませている。ただし、特定機密保護法では、罰則が最高で懲役10年以下であること、経済安保法では、公安警察が大川原化工機の捜査で大失態を演じ、使いにくくなってしまった。

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