「新しい公害」生まないで 日野市 巨大DC計画で現地視察 山添議員ら市民と懇談〈2025年12月14日号〉

 インターネットやスマートフォン、AI(人工知能)やクラウドの活用など、日常生活やビジネスで欠かせない存在となったデジタル技術。これを支えるのが膨大な情報処理を担うデータセンター(DC)で、とくに首都圏で建設計画が相次いでいます。一方で、莫大な電力消費や二酸化炭素(CO2)排出、排熱など大きな環境負荷が伴い、各地で事業者と住民との摩擦が激しくなっています。その要因の一つが住民の不安に寄り添わない事業者側の姿勢です。日野自動車の工場跡地(日野市、約11万4000平方㍍)で三井不動産が進めるDC計画もその一つ。日本共産党の山添拓参院議員は11月29日、現地を視察し、地元住民と懇談しました。

 「日野市は『緑と清流のまち』と言われるが、DCは火災の危険や日影、排熱による気温上昇、低周波など住民にさまざまなリスクがある。『新しい公害』ということでは困る」。「巨大データセンターから住民の暮らしと環境を守る市民の会」の山崎康夫共同代表は、語気を強めました。

DC予定地の前で地元の山崎さん(左端)から説明を聞く(左から)わたなべ、山添、清水、ながせ、成瀬の各氏=11月29日、日野市

 山崎さんは25年前にこの地域に引っ越し、ずっと住み続けたいと思っていました。それが昨春、突然DCの建設計画が持ち上がり、驚きました。計画地とは道路を隔てて接しています。周辺は日野自動車の社宅だった所で木造戸建て低層住宅が並びます。その目の前に高さ最大72㍍、幅91㍍、奥行き150㍍などの巨大な建物を3棟建てる計画です。

 市民の会のシミュレーションでは、近くの公園で毎朝6時半に行うラジオ体操は、夏至のころは日陰で、8時半にならないと日が当たらないという結果が出ています。

 住民はこの日影問題のほか、DCの冷却用に外周全域に設置される室外機から発生する低周波音による健康被害、冷却用に使用する大量の冷却水供給による湧水の枯渇や地盤沈下などのリスク、火災発生時の有毒ガスや延焼などの大惨事の可能性を心配します。実際、DCの火災事故は海外では多く、多摩市の三井不動産の開発物件で建設中の18年に死亡5人、重軽傷42人という火災事故が起きています。

 これらの環境問題以外に三井不動産は、消費電力量やCO2排出量などについて秘匿性を理由に公表を拒んでいます。

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