フランスでジョージ・オーウェルの小説「1984」がベストセラーになっているといいます▼独裁者「ビッグ・ブラザー」の意向に合わせて、過去の記録や報道を改ざんする真理省に勤める主人公を通して、架空の独裁国家の姿を描いたディストピア(暗黒世界)小説です。トランプ大統領をはじめ、事実を平気で踏みにじる権力者が誕生する中で、世界各国でも広く読まれるなど、現代の古典となっています▼こちらも権力者自身による「真実」づくりでしょうか。高市首相が5日、X(旧ツイッター)で、自身が国会出席を拒否しているとの報道に、「事実ではない」「誤報」と発信。「求めがあれば国会に参る」「参院自民党幹部にも伝えた」と書きました▼高市首相は、今回の発信のように、双方で議論になる国会審議や、記者会見などの場ではなく、SNSなどを通じた一方的な発信を好むようです。首相出席の予算委員会は、過去の政権と比べても大幅に減り、正式な記者会見も2月の第二次内閣発足時を最後に開いていません▼日本共産党の山添拓参院議員はXで、高市首相の発信に、「求めるので国会にどんどん出席いただきたい」と“反論”しました。メディアや国会審議に向き合う首相の姿勢が問われています。
東京民報2026年4月12日号より



















