山田洋次監督「大きな喜びの中で創りあげたい」 前進座創立95周年記念公演 お久文七恋元結(こいのもっとい)〈2026年5月3,10日合併号〉
- 2026/5/9
- 文化・芸術・暮らし
前進座の創立95周年記念公演『お久文七恋元結こいのもっとい』の舞台制作発表が4月21日、江東区の深川江戸資料館小劇場で行われ、監修・脚本を務める映画監督の山田洋次氏(94)、元AKB48メンバーで俳優の横山由依氏(33)、俳優の曾我廼家貫太郎氏(67)らが登壇しました。山田監督は前進座との関わりや作品にかける思いなどを語りました。
前進座に熱い思い
「同じ年だっていうことだけでも、僕はとても前進座さんに熱い思いを寄せることができるんです」。
創立95周年を迎えた前進座。9月で95歳を迎える山田監督とは言わば同い年です。芝居好きの父親に前進座に連れられて行った思い出や、学生時代、前進座を応援する気持ちもあって「エキストラ」に応募して吉祥寺の前進座劇場まで来て撮影に参加したこともあったと明かしました。

山田監督はエキストラで何度も通った前進座劇場で、集団生活をしながら芝居をつくる劇団員に触れ「夢のような生活、理想の暮らしというものじゃないかと、深い憧れの気持ちで前進座の人たちを見ていた」と、当時を振り返りました。
「そういう気持ちは今でも僕の中にありますので、芝居の演出をしないかっていう話になって、僕は本当に嬉しかった。すばらしい人たちと一緒に仕事をするという大きな喜びの中で、今回『お久文七恋元結』をつくりあげていきたい」と意欲を語りました。

【あらすじ】近江屋の手代文七は、得意先から受け取った大金五十両をなくしてしまう。身投げして詫びるしかないと思い詰めたところに左官の長兵衛が出くわす。長兵衛は人の命には代えられないと娘のお久が身売りしてまでそろえた五十両を見ず知らずの文七に与えてしまう。長兵衛の度外れた善意と文七の思い違いで両家は大混乱…。それがめでたく収まろうとしたところ、お久と文七は運命の出会いをするのだが、これが新たな大騒動へ向かってしまい―。
観劇後にため息
今回上演される『お久文七恋元結』は、山田監督ならではの目線で書き下ろされた喜劇最新作。落語の人情噺の中でも屈指の名作・人気作とされる「文七元結」(三遊亭圓朝・作)のアナザーストーリーとも言える新作脚本です。










