長年商売「帰国は非人道」 識者「外国人排除のいじめ」 経営・管理ビザめぐり集会〈2026年5月24日号〉

 外国人が日本で経営者として事業を行う際に、在留資格を得るために必要な資本金を、高市政権が昨年10月に500万円から3000万円に引き上げたことを受け、有志の市民が13日、参院議員会館で集会を開きました。地域に愛されるエスニック料理店など、営業実態があるにもかかわらず在留資格が更新されず、店を閉じざるを得ないケースも出ているとして、外国人経営者を排除しないよう求めました。

 「子どもは日本生まれで日本語しか話せない。外国でしかないインドに帰国を強いられ、泣いている。日本のルールをずっと守って、頑張ってきて、家も買った。なのに突然、返れというのは、人道的なのか」

 インド人のカレー店元経営者の涙ながらの訴えに、会場が静まり返りました。

 男性は30年前に来日。当初は、短期間で帰るつもりでしたが、日本が気に入り、技能実習生から経営の在留資格に変え、カレー店を営んできました。しかし、2月に更新が認められず、閉店を余儀なくされ、出国の期限が22日に迫っているといいます。

 「仲間や、商工会、お客さんに支えられて商売をやってきた。日本はどうしてしまったのか。人間の気持ちで考えてほしい。力を貸してほしい」と呼びかけました。

思い思いのプラカードでアピールする参加者=13日、千代田区

地域経済に悪影響

 資本金の基準が引き上げられたのは、在留資格「経営・管理」のビザ。これまで資本金の基準が500万円だったため、外国料理店の経営者など、小規模零細事業者のかなりの部分が、このビザで日本で会社を経営していました。高市政権は昨年10月16日から、ペーパーカンパニー対策などを理由に、法律の審議を通さない省令改定で、必要な資本金を3千万円に引き上げたほか、1人以上の常勤職員を雇用することや、日本語の能力など、在留資格を得る基準を厳しくしました。

 出入国在留管理庁は、すでに在留資格を持っている人に基準を適用するのは3年後から、と説明しています。しかし、院内集会の参加者からは、ビザの期間が大幅に短縮されたり、次の更新までに3千万円の資本金を準備するための計画を出すよう求められるなど、現場ではさまざまな影響がすでに出ているとの指摘が相次ぎました。

 外国料理店を閉店の危機から守ろうと、「#推しエスニックといつまでも」を合言葉に、署名を呼びかけたライターの鶴ヶ島たろうさんは、署名がこの日までに5万4千人分を超えたことを報告。①既存事業者を一律の資本金基準で排除しない②経過処置3年間を延長する③改定が外国人経営の飲食店数や雇用にもたらす影響の調査―を求めていると紹介し、「地域経済にも大きな影響が出る。ぜひ多くの人に知ってほしい」と語りました。

水際作戦のように

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