乗務員「守る仕組み作って」 公共交通 なくならぬカスハラ・暴行〈2026年5月31日号〉

 東京都カスタマー・ハラスメント防止条例が施行されて1年余、スーパーなどの店舗をはじめ啓発の掲示を目にするようになりました。航空も含めて公共交通機関ではカスハラのガイドラインを策定し、対応を強めています。鉄道各社では共同して昨年12月、「酔っ払ってもSTOP!暴力」と記したポスターを車内に一斉に掲示しました。他方、今年4月には中野区内の路線バス車内で、60代男性が「(進行が)遅い」として刃物を運転士に突きつけ取り押さえられる事件が発生。依然、公共交通の現場での迷惑行為は続いています。タクシーという密室での暴力事件の被害者を取材しました。

 都内のタクシー会社に勤務する外東智仁さん(仮名・63)は自分が受けた暴行事件について「理不尽だ」と怒りで震えています。2024年9月25日、午前1時を回った頃に高円寺駅付近で30代男性と20代女性の二人組を乗車させたことに始まりました。

唾を吐く暴行も

 男性(36)は酩酊状態で「自宅に帰る」と言い発車。一方、女性は「練馬に飲みに行きたい」と話し、次は「下北沢に行きたい」と行き先を必死に変えようとしました。そして300㍍ほど走ると女性は不機嫌になり「降りるから停めて」と言っため停車したところ、降車してしまいます。

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