【読書 今月の本棚と話題】映画から見えるアメリカ 『アカデミー賞入門』松崎健夫 著〈2026年6月21日号〉
- 2026/6/21
- 書評
映画は社会を映す鏡である、それがまさにアカデミー賞。そんな視点から見えてくるアメリカ社会の中のハリウッドの変化を読み解きます。
まずアカデミー賞の特別性。全世界で生中継されること、選ぶのは評論家やファンではなく、アメリカの映画産業で働く映画人たちの組織―映画科学アカデミーの会員たち約1万人以上。名誉が全てで賞金は無い、また劇場公開作であることが必須。「その時代のアメリカ社会が反映されるゆえ、何故受賞したか、あるいはしなかったかという点こそが重要で、そこを突き詰めていくとハリウッドの映画人が何を考え、アメリカ社会がどのような方向に向かおうとしているかが見えてくる」という。

1100円(本体+税)
まつざき・たけお 映画評論家。東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。映画評論の連載や、番組出演、審査員などで活動
社会を映す鏡としてその時代を反映する作品が選ばれてきた歴史があるとしてユダヤ人に対する排斥を題材にした「紳士協定」や離婚家庭の問題を描いた「クレイマー、クレイマー」などを紹介。そして昨今の貧富の差、性別、国籍、政治信条や宗教の問題などが映画の中で描かれ賞につながることも多いとして最近の作品賞5作品を紹介しています。










