- Home
- Opinion, オピニオン連載
- 〈一分 2026年7月5日号〉 「父ちゃんのためならエンヤコラ 母ちゃんのためならエンヤコラ」―6月20日に老衰で亡くなったことが公表された、美輪明宏さんの代表曲「ヨイトマケの唄」です。…
〈一分 2026年7月5日号〉 「父ちゃんのためならエンヤコラ 母ちゃんのためならエンヤコラ」―6月20日に老衰で亡くなったことが公表された、美輪明宏さんの代表曲「ヨイトマケの唄」です。…
「父ちゃんのためならエンヤコラ 母ちゃんのためならエンヤコラ」▼6月20日に老衰で亡くなったことが公表された、美輪明宏さんの代表曲「ヨイトマケの唄」です。シャンソン歌手としてきらびやかな衣装で歌っていた美輪さんが、九州で公演した際、炭鉱労働者たちが客席を埋めていました。この人たちのために歌う歌が自分にはないと感じ、幼少期の知人の母をモデルに、土木作業で働く人たちの姿を、作詞作曲してつくったのがこの歌です。美輪さんは、日本におけるシンガーソングライターの草分け的存在ともなっています▼一貫していたのが、戦争を憎む思いです。10歳で長崎で被爆し、焼けただれた人たちが街を歩く姿を見ました。戦争が、多様な生き方や文化を奪うことへの怒りも表明し続けました。死後に公式サイトに公表された直筆メッセージも、「愛があれば戦争なんか起こりません」という言葉で締めくくられています▼「ヨイトマケの唄」は、大学を出てエンジニアとなった子どもが、工事現場で働く母のヨイトマケのかけ声を回想する歌詞へと続きます。「どんなきれいな唄よりも、どんなきれいな声よりも、僕をはげまし慰めた」▼美輪さんも歌と言葉で、多くの人をはげまし慰めた、91年の人生でした。
東京民報2026年7月5日号より










